みなさんこんにちは。
アクアライフWEB編集部です。
熱帯魚の世界の超有名種、ネオンテトラ。
彼らは、昔から愛されてきた定番種でもあり、多くの人がこの魚に憧れ、アクアリウムを始めた“アイドル的存在”でもあります。
そんなネオンテトラの飼育は正直な話、難しくありません。
ただ、難しくないとは言っても、押さえるところは押さえておかなければならないのが生き物飼育というもの。
というわけで本日は、ネオンテトラを「しっかり」飼育するためのお話です。
ネオンテトラにおける「丈夫」の勘違い
ネオンテトラは、とても丈夫で飼いやすい魚として知られています。
そして、多くの人に、この「丈夫具合」を勘違いされている魚でもあります。
丈夫だ丈夫だと言われすぎて、その強さの限界を勘違いされてしまっているのですね。
だからこそ彼らが「耐えきれない」環境で飼育されたりして……飼育失敗という事例がいくつもあるのです。
そうならないために必要なのは、熱帯魚飼育の基礎を学ぶこと。
そして、入門種と言われている魚が、それらの基礎を知っている大前提で「飼いやすい」と言われていることを知ることです。
当サイトでは「熱帯魚飼育のキホン」シリーズとして、熱帯魚飼育の基礎をゼロから解説しています。
まだ熱帯魚飼育の基礎を知らないという方は、一旦この記事は後回しにして、そちらのシリーズから目を通してみてください。
今も昔も変わらぬ美しさ! ネオンテトラの群泳は、本当にすごいんだから!
ネオンテトラデータ
学名 |
Paracheirodon innesi |
英名 |
Neon tetra |
分布 |
南米 |
大きさ |
約4cm |
DATA |
とても古くから飼育されてきた、小型カラシンの仲間です。性質も温和で大人しく、餌もいろいろとよく食べてくれることなどから、入門種として紹介されることもあり、多くの人に親しまれています。 |
ネオンテトラをより確実に飼育するために
先程もお話したとおり、熱帯魚飼育の基礎を押さえていれば、ネオンテトラの飼育は可能です。
だからこそ彼らは入門種と呼ばれているのですが……できれば、もう一歩、ネオンテトラ寄りの環境づくりへと踏み込んであげたいものです。
ネオンテトラの特徴をしっかり把握し、彼らが落ち着ける環境を用意する。
ちょっとこだわるだけで、熱帯魚の飼育は大きく変化するものですので、ここから解説することをよく読み、チャレンジしてみましょう!
飼育のポイント1 複数で飼育する
ネオンテトラは元々、群れで暮らす魚です。
だからこそ水槽内でも複数で飼育してあげたほうが、落ち着きやすいのです。
ただあまりにもたくさん飼育しすぎて、水槽内で過密になりすぎると、病気が蔓延しやすかったり、水質が悪化しやすかったりしますので、注意が必要です。
何匹から過密になるのかは、同じサイズの水槽でも、水の状態やろ過設備の能力など、環境により違いが出ますので一概には言えません。
なので、あくまで目安にしかなりませんが、初心者さんは「1ℓ1匹」以下になるように意識して飼育数を決めると、失敗しにくいかと思います。
飼育のポイント2 混泳相手に注意する
ネオンテトラは、基本的に大人しいため多くの魚と混泳できます。
逆に、ネオンテトラを攻撃したり食べてしまうような魚は避けねばなりません。
大きな魚はもちろんのこと、小さな魚にも注意が必要です。
なぜなら、ネオンテトラとそう大きさの変わらない魚の中にも「性格のきつい」魚がいるからです。
ネオンテトラの混泳相手を選ぶ時は、事前にどんな性格をしているのかを必ず調べるようにしておきましょう。
月刊アクアライフ2021年1月号の図鑑特集では、全長や性格などのデータを魚の種類ごとに掲載しておりますので、よかったら参考にしてください。
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飼育のポイント3 餌のあげすぎに注意
市販のフレークフードや顆粒状の餌など、ネオンテトラはいろいろな餌を食べてくれる「餌に悩みにくい」魚のひとつです。
ただ、与えすぎてしまうと不調の原因となったり、食べ残しが水質悪化につながったりしますので、注意が必要です。
ネオンテトラに餌を与える時は、数分で食べ切れる量を与えるようにしてください。
朝夕など、回数を分けて与えてもよいでしょう。
また、ネオンテトラは昼行性の魚なので、餌は明るいうちにあげるようにしましょう。
飼育のポイント4 弱酸性の軟水を保つ
ここまでお話した3つのポイントに比べ、少し難しい話になってしまいますが……ネオンテトラは弱酸性の軟水を好む魚として知られています。
弱酸性の軟水で飼育したネオンテトラは、発色がよくなると言われ、また調子も整いやすく結果として「飼いやすく」なるものです。
ネオンテトラを飼育する時は中性~弱酸性あたりを保つように心がけて、水換えなどの世話を続けてあげましょう。
変わらないネオンテトラの魅力
昔から飼育されてきたネオンテトラ。
日本に来たばかりの頃は、とても高額な魚でした。それから時代は変わり、東南アジアで養殖された個体が輸入されるようになると、どんどんと安価な魚へ。
ある時期からネオンテトラは、誰でも手を出せる親しみやすい魚になったのです。
安価になっても、当然その美しさは変わることはなく、多くの人に愛され続けました。一方、飼育設備や技術の向上により「飼いやすさ」は進化していきました。
ある意味彼らは、熱帯魚飼育の歴史の証人なのかもしれません。
多くの水槽を賑わせてきたネオンテトラ。
その姿がこれからも、変わらず続いてほしいものですね。
それでは本日もアクアライフブログをお読みいただき、ありがとうございました。
ネオンテトラは本当に素敵な魚なので、みなさんもぜひ、注目してみてくださいね!
新連載:はじめての熱帯魚図鑑 |
雑誌:月刊アクアライフ2021年2月号 |
月刊アクアライフ2021年2月号(1/9発売)からはじまる新連載「はじめての熱帯魚図鑑」では、美しい写真とともに、わかりやすくメジャー魚とその仲間を紹介していきます。第一回は「ネオンテトラとその仲間」! スーパーロングフィンネオンテトラといった改良品種や、カージナルテトラなどの近縁種も一挙掲載。 |