みなさんこんにちは。
アクアライフWEB編集部です。
金魚にはたくさんの品種があります。
飼いやすい品種はあるのでしょうか。
金魚Q&Aとは 金魚Q&Aは金魚に関する様々な疑問に理科教諭、生物部顧問であり金魚の研究なども行なっている川澄 太一(かわすみ たいち)さんにお答えいただく連載です。一回一回独立したQに答えていくので、まとめて読んでいただいても、気になるQだけ見ていただいても、どちらでも大丈夫! 金魚Q&Aの更新情報はアクアライフ編集部のTwitterでもお知らせしておりますので合わせてご覧ください。 |
Q:初心者でも飼いやすい金魚の種類はどれ? らんちゅうは難しい?
特別にらんちゅうが難しいということはありません
まず質問にあるらんちゅうについて。
らんちゅうだけ飼育するのであれば、また、お店で他の品種と一緒に泳いでいたような個体であれば、初心者でも飼育できると思います。
「らんちゅうだけ」「お店で他の品種と一緒に泳いでいた」というところがポイントなのですが、それについては過去の記事で触れているので、そちらをご覧ください。
かいつまんでいうと、病気に対する免疫や耐性の有無ということになります。
その点をクリアした上で飼うのなら問題は起きにくいと思います。
それとは別の問題として、はじめから品評会などで入賞するようなレベルに育て上げるのは難しいとは思いますが。
免疫や耐性に関連していうと、ヘルペスウィルスについても、1匹だけを飼育するのであれば感染の心配はありませんし、その金魚にヘルペスの耐性がなくても問題はありません(関連記事)。
1匹だけであれば感染しようがないですし、水道水から感染することもないでしょうから。
長い体型の金魚は丈夫です
品種による飼育の難易度はについて以下に述べたいと思います。
原種のフナに近い体型をしている和金(わきん)、コメット、朱文金(しゅぶんきん)あたりはかなり丈夫だと思います。
丸い体型の品種では、時々、浮袋の調子がおかしくなって転覆したりしますが、上記の品種でそのような個体を見たことはありません。
また、琉金(りゅうきん)などの丸い金魚と、秋錦(しゅうきん)のような背ビレがない品種とでは、飼育の難易度に差を感じたことはありません。
秋錦と同じように背ビレのない水泡眼(すいほうがん)は、袋が傷つくトラブルはあります。
しかし、あの袋に魅力を感じるのであれば、水槽内に尖ったものを置かなければよいわけで、ほんの少しの気遣いが必要なだけです。
飼育の難易度は琉金などと変わりないでしょう。
筆者の考える飼いやすい金魚
筆者が考えている丈夫さの順は以下の通りです。
1位◉混泳されて販売されている、もしくは混泳されていた履歴のある和金、コメット、朱文金
2位◉混泳されて販売されている、もしくは混泳されていた履歴のある琉金体型の金魚、オランダ体型の金魚、ブリストル朱文金、水泡眼、頂天眼(ちょうてんがん)、らんちゅう
3位◉純粋な系統飼育されてきた金魚たち。例えばらんちゅう、ナンキン(出雲南京)、地金やそれ以外の品種の金魚すべて(ヘルペス耐性がない可能性がある)
ナンキンや地金については、混泳で販売されているものを見かけたことはありませんので、このようなランキングにしました。