みなさんこんにちは。

熱帯魚Q&A編集部の山口正吾です。

本日は「熱帯魚水槽のフタ」について解説します。

フタって必要なんでしょうか。

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熱帯魚Q&Aは“熱帯魚専門編集部”が、熱帯魚の飼育などに関する質問にお答えしていく連載です。熱帯魚Q&Aの更新情報はアクアライフ編集部のX(旧Twitter)でもお知らせしておりますので、あわせてご覧ください。

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飛び出しと蒸発の予防でフタをします

水槽はフタをした方がよいです。

理由は主に2つあります。

一つは魚ほか生体の飛び出し予防。

これは別の記事で解説しているので、そちらをご覧ください。

もう一つは水槽の水の蒸発予防。

特に冬場は水槽を保温していること(気温との差があること)、また空気が乾燥していることで、フタをしないとかなり早いペースで飼育水が蒸発します。

飼育水が蒸発すると水槽の水位が下がります。

すると、水中にあるカルシウムなどが水槽のガラス面に白く残り、見た目にきれいではありません。

また、水位が下がり、水槽用ヒーターや水中ポンプが気中に露出すれば、事故のもとになります。

以上のような理由からフタはぴったりと閉めた方がよいのですが、実際のところ水槽に付属するフタには隙間(切り欠き)があります。

とくに外掛け式フィルターが普及してからだと思うのですが、フィルターを水槽の縁に引っ掛けることもあり、フタの隙間が以前と比べて大きなものが増えていると感じます。

そのような大きな隙間を持つフタの場合には、樹脂製の板やビニールをあてるなどして、なるべく隙間をふさぎます。

蒸発が抑えられると、足し水や水位を回復するための水換え頻度が減り、管理が格段に楽になります。

一度お試しください。

ちなみに。

密閉すると酸欠の危険がある? と質問にありますが、それは心配しなくてもよいと思います。

樹脂製の板やビニールで隙間にあてたくらいでは「密閉」には至らないでしょうし、それでも不安ならエアレーションをして、飼育水に酸素を供給すればよいのですから。(協力/赤沼敏春)

フタの隙間を樹脂製の板でふさいでいる例。樹脂の板は、安価で、水分による変形の少ない塩ビ製がおすすめ。Photo MPJ
フタの隙間(ヒンジ部)にビニールをあてている例。Photo MPJ
フタの隙間にメラミンスポンジを押し込んでいる例。Photo MPJ

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