みなさんこんにちは。
熱帯魚Q&A編集部の山口正吾です。
淡水と海水の混じり合う水域=汽水域に棲む魚もいます。
アクアリウムの人気ものもいますよ。
熱帯魚Q&Aとは 熱帯魚Q&Aは“熱帯魚専門編集部”が、熱帯魚の飼育などに関する質問にお答えしていく連載です。熱帯魚Q&Aの更新情報はアクアライフ編集部のX(旧Twitter)でもお知らせしておりますので、あわせてご覧ください。 |
汽水魚は淡水で飼育できる!?
塩分のある水に棲む魚で、淡水では飼育しません
河口など、淡水と海水が混じり合った水域を汽水域と呼びます。
汽水魚はその汽水域を生活の場所にしている魚ですね。
汽水域との関わり方は魚種によって様々ですが、アクアリウムで汽水魚といえば、生活史の中でわりと長いあいだ汽水域に棲む魚を指すことが普通です。
グループでいえば、フグの仲間、ハゼの仲間などに多く、魚種でいえば、ミドリフグ、マッドスキッパーあたりが有名でしょうか。
そうした汽水魚の多くは、比較的塩分の濃淡に順応性があり、一時的に淡水で飼うことはできる種はあるものの、塩(人工海水)を溶かした水で飼うのが基本です。
適する塩分濃度は種によって異なるので、まずは飼いたいと思う種に適する塩分濃度を調べます。
また、種によっては成長段階によっても適する塩分濃度が異なります。
そうしたことも事前に調べておくとよいでしょう。
そうして調べた上で飼育を開始するのですが、それでも適する塩分濃度を外してしまうこともありますし、個体差もあります。
また、適する塩分濃度があまり知られていない種もいます。
ですから、魚の調子(呼吸や体色など)を見ながら、どうもこの塩分濃度は異なるようだと感じれば、その都度調整することになります。
海水の1/4濃度で薄いようだったら1/3濃度にしてみるだとか、そういう調整です。
ちなみに。
卵胎生メダカにはわりと塩分耐性の強い種が多く、たとえばブラックモーリーは飼育水の塩分濃度を少しずつ上げていけば海水水槽で飼うこともできます。
水草水槽のコケ取りとしても活躍するブラックモーリーが海水にも順応するなんて不思議な話ですよね。
Written by 山口 正吾