皆さんこんにちは!
アクアプランツWEB編集部です。
今回ご紹介するのは以下の2つのQAです。
初歩的かもしれませんが、意外と知らないことかもしれません。
さっそくどうぞ!
QA.001 水草とは?
これから水草のお話をするにあたり、まずは「水草とは何か?」をはっきりさせましょう。
実は厳密に言うと水草の定義は曖昧です。
はっきりさせると言っておきながらいきなり躓いてしまいましたが、これが本当のところなのです。
とはいえ、それでは話が進まないので本シリーズではざっくりと「水中・水辺で育てられる植物」のことを水草とします。
少し補足すると、いわゆるコケ植物やシダ植物、被子植物(花の咲く植物)のそれぞれに水草があります。
動物に例えると、昆虫類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類など様々な動物に水辺で生活するものがいますが、それらをまとめて「水生生物」とも呼びます。
植物も同じで、「水草」というカテゴリはその植物の生活スタイルに着目したものであり、ある特定のグループ(分類群)を指したものではないのです。
現在、2800種程度の水草があるとされていますが、アクアリウムショップで流通しているものはその中の500~800種程度です。
人気があり流通量の多い品種に限れば300種程度でしょう。
「水草とは何か?」をもっと深く知りたい方は 田中法生著「異端の植物 水草を科学する」をお読みください!
QA.002 普通の植物は水の中で育たないの?
残念ですが水草ではない陸上植物を水に沈めると枯れてしまいます。
主な原因は「酸欠」と「CO2(二酸化炭素)不足」です。
植物の体には呼吸や光合成のために酸素、CO2を取り込む器官がありますが、陸上植物のそれは水中では上手く機能しません。
そのため、生きるために必要なものが得られず枯れてしまうのです。
水中に沈んでいる水草がどうして酸欠、CO2不足にならないかというとそれは、葉から直接CO2や酸素を取り込んでいるからです。
本来、植物は葉にある気孔と呼ばれる穴から空気中の酸素やCO2を取り込み、呼吸や光合成に利用していますが、水中にある水草は葉の表面から直接酸素やCO2を取り込み、生きるために利用できます。
また、光合成によって作られた酸素は体の隙間を利用し隅々まで運ばれ利用されます(水草を切ると泡が出るのはこのため)。
そのため、水草は水中でも生活できるというわけです。
エムピージェーの「水草(書籍)」の記事一覧です。エムピージェーは「月刊アクアライフ」をはじめとした熱帯魚や水草、海水魚、川魚、爬虫類や両生類など水辺を中心とした生き物に関わる情報誌を発行している出版社です。