皆さんこんにちは!

アクアプランツWEB編集部です。

今回ご紹介するのは以下の2つのQAです。

水上葉と水中葉、水草らしいお題です。

それではどうぞ!

QA.005 水上葉、水中葉の違い

水草のうち多くの種は陸上でも水中でも生活することができます。

それを可能にしているのが「水上葉」と「水中葉」です。

水上葉とは陸上で生活する時の姿、水中葉とは水中で生活する時の姿です。

水上葉では、重力から身を守るため葉や茎を固くし、乾燥から身を守るためクチクラ層(表皮にある丈夫な膜のこと)が発達しています。

水中葉では、クチクラ層はなく、葉から水中の栄養分やCO2(二酸化炭素)を吸収できるようになっています。また、水上葉と比べ薄く細かな葉になることが多いです。

※水上葉、水中葉については種によっても形態が大きく異なります

このように水草はその時の状況に合わせて姿を変えることができるのです。

水上葉、水中葉は同じ水草とは思えないほど違った姿になるものもあれば、パッと見ただけではその違いがわからないくらいよく似ているものもあります。

中には完全に水中生活だけをおくる水草もあるので、そのような種類は水中葉だけを持つといえます(マツモなど)。

ロタラ・インディカの「水上葉」 Photo by T.Ishiwata
ロタラ・インディカの「水中葉」。同種とは思えないほど姿が異なる  Photo by T.Ishiwata
アヌビアス・ナナ。水上でも水中でもあまり姿を変えない Photo by T.Ishiwata

QA.006 水草は水をキレイにするの?

「水草は水をきれいにする」というのは本当です。

具体的にどのようにきれいにしているかというと、フィルターに住むバクテリアが汚れを無害化してできる「亜硝酸塩」「硝酸塩」などの窒素分を養分として吸収しています。

亜硝酸塩が検出される環境はお魚にとって過酷で、硝酸塩が過剰にある環境もまた過酷です(ともに過剰であるとお魚は中毒を起こします)。

これらを養分として吸収するわけですから、水草が元気に茂っている水槽はお魚も暮らしやすいと言えるでしょう。

また、これらの窒素分は過剰に溜まるとアクアリストにとっての天敵であるコケ(藻類)の発生原因になりますが、水草があることによってそれを予防できるのです。

水草がたくさん茂っている水槽にコケが少ないのはこのあたりに理由がありますよ。

ただし、水をきれいにするには「水草が元気に成長する環境」が必要不可欠です。

「ただ水槽の中に水草があれば水がきれいになる」というわけではありませんのでご注意ください。

水草育成にどのような環境が必要なのかは、これからの記事でじっくり解説していきます。

水草QA