皆さんこんにちは!

アクアプランツWEB編集部です。

今回ご紹介するのは以下の2つのQAです。

難題といえば難題ですね……。

それではどうぞ!

QA.003 水草には寿命があるの?

水草はどれくらいの期間生きることができるのでしょうか?

人間と違い水草には基本的に寿命といえるものはありません。

1枚の葉の寿命としてみるならば1ヵ月〜数年程度(種類によって異なります)ですが、新しい葉や株は新陳代謝によってどんどん生まれてくるため、水草全体で見てみると「常に生まれ変わっている」と言えます。

仮に同じ水草を1年、5年、10年、30年、50年と育てた場合、最初からある葉、株は枯れてしまっていることでしょうが、状態良くキープできていれば新しい葉・株が生えているはずです。

少しイメージが難しいと思うので具体例を出します。

例えばホウレンソウのような形をした水草(これをロゼット型と呼びます)は、親株からシュートと呼ばれる横に這う茎のような器官を出してその先に小株を作ります。

また、キクのような形をした水草(これを有茎草(ゆうけいそう)と呼びます)は、親株からちぎれた茎から根が生えて新たな株となります※。

このようにタネなどを介さずに増えることを「栄養繁殖」と呼びます。

2つの個体間で遺伝子を交換し新しい遺伝子を持つ個体を生み出す有性生殖と違い、栄養繁殖は無性生殖のため遺伝子が変わりません。

これは同じ水草がずっと生きていると言えるのではないでしょうか。

※ロゼット型、有茎草など水草の形をもとにした分類はまた別項で解説します。

ロゼット型の水草の増殖の例。シュートと呼ばれる器官の先に子株を作る Illustration by MPJ
有茎草の増殖の例。カットした茎を植え付けるとそこで根を貼り成長を始める Photo by N.Hashimoto

QA.004 水草はどのように成長するの?

水草の成長過程は種類によって異なる部分もあり一概には言えないのですが、多くの種に共通していることもあります※。

それは「体を固定してから成長を始める」ということです。

水中という水流の影響を大きく受ける場所で生活しているためか、体が動いてしまう状況では上手に成長を始めることができません。

そのため自然下では「根を張ること」で体を固定している場合が多いものです。

ですが、根を張ることそのものが必須なのかというとそうでもありません。

体が動かなければよいのですから、たとえば育成においては水草を糸で巻き付けたり、接着剤で接着したりして、なにかに固定すればそこで成長を始めます。

または、すでにある水草の茂みに、新たな水草を引っ掛けるように固定しただけでも、成長を始めます。

とはいえ、多くの水草は植え込んだほうが簡単に固定できるので、砂利やソイルに植え付けることが多いのですが。

※マツモ、アマゾンフロッグビットなどの浮草の仲間はこの項の例外とします。

底床に植えて「固定」。根が生えて成長する  Photo by N.Hashimoto
糸で巻き付けて「固定」。くっついて成長する(着生)  Photo by N.Hashimoto

水草QA