みなさんこんにちは。
熱帯魚Q&A編集部の山口正吾です。
本日は「熱帯魚水槽の掃除」について解説します。
キッチンや衣類の洗浄で使われる塩素系漂白剤は、アクアリウムでもとても重宝しますが、使用には注意も必要です。
熱帯魚Q&Aとは 熱帯魚Q&Aは“熱帯魚専門編集部”が、熱帯魚の飼育などに関する質問にお答えしていく連載です。熱帯魚Q&Aの更新情報はアクアライフ編集部のX(旧Twitter)でもお知らせしておりますので、あわせてご覧ください。 |
塩素系漂白剤は形状が複雑なものの洗浄に向いています
塩素系漂白剤は、樹脂製の水草など、形状が複雑で、手洗いでは細部の汚れを落としにくいオーナメントの洗浄には有効です。
その他、目詰まりしたエアストーンやCO2ストーン、ガラス製・樹脂製のパイプ類の洗浄にも使えます。
塩素系の漂白剤を使うと、たいていのものは新品のようにきれいになります。
(後述しますが扱いを誤ると危険なので十分注意が必要です)
使い方は簡単で、塩素系漂白剤を希釈した水に、対象となるものをつけ置きするだけです。
濃度や時間は、汚れの度合いなどによっても異なりますが、まずは説明書に従うとよいでしょう。
下の写真はおよそ規定量で希釈した水に、樹脂製の水草を24時間程度つけ置きしたものです。
また、下の写真は規定量より濃い濃度で、投げ込み式フィルターに付属するエアストーンを3日間ほどつけおきしたものです。
塩素系漂白剤はしっかりと水ですすいでから再使用してください
ご存知のように塩素は水中に住む生物にとって有害ですから、洗浄後はしっかりと水ですすいでから再使用してください。
また、すすいだのちに乾燥させると塩素が揮発してより残りにくくなります。
それでも心配であれば、再使用の前に洗浄したものを水につけ、カルキ抜きを使用して塩素を中和します。
(とくにエアストーンのような多孔質ですすぎにくいものは、このような処置をするとよいでしょう)
そのうえで塩素テスターなどで残留塩素の有無をチェックするとより安心かと思います。
ちなみに。
すすぎと乾燥をしっかり行なえばまず大丈夫かと思いますが、塩素系漂白剤が残留している水溶液にカルキ抜きを使用すると、有害なガスが発生する可能性があることも加えてお伝えします。
関連して、塩素系漂白剤を使用する際には、商品にある注意書きをよく読んで安全第一で作業してください。
使い方を誤ると人への健康被害もありますし、対象の材質によっては使えないものもあります。
なお、塩素系漂白剤にも色々な商品がありますが、多くの商品に界面活性剤が入っています。
界面活性剤も魚には有害ですし、アクアリウム用品の洗浄には界面活性剤が入っていないものを選んだ方が安全でしょう。
(協力/赤沼敏春)