みなさんこんにちは。

熱帯魚Q&A編集部の板近 代です。

 

本日のお題は、水合わせ。

熱帯魚のお迎えの際に行なう大切な儀式ともいえる水合わせの必要性を、失敗しないためのポイントとともに解説させていただきます。

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熱帯魚Q&Aは“熱帯魚専門編集部”が、熱帯魚の飼育などに関する質問にお答えしていく連載です。熱帯魚Q&Aの更新情報はアクアライフ編集部のX(旧Twitter)でもお知らせしておりますので、あわせてご覧ください。

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水合わせは絶対に必要……ではない?

購入してきた魚が入っている袋の水(ショップの水)と家の水槽の水には、水温や水質のような目に見えない差があります。

そうした“差”を手間と時間をかけて減らす作業を、水合わせといいます。

水の差が大きいまま袋から水槽へと移動させてしまうと魚に負担がかかり、場合によってはショック状態になってしまうため、多くのサイトや書籍などでも「水合わせは大切」と解説されています。

私自身もその考えには賛成で、水合わせは必ず行なうようにしています。

 

ただ、水合わせを行なわない方がいるのも、事実ではあります。

そして、水合わせなしで問題なく魚を導入している方もいるのですよね。

つまり、水合わせは100%必要とまでは言い切れないのです。

 

ただ、間違いないことは、水槽への導入は魚にとって環境が大きく変化する“リスクあるタイミング”でもあるということです。

そして、水合わせはそのリスクを軽減するための作業です。

また、熱帯魚は様々な種類が存在し、中には環境の変化に対してデリケートな種類もいます。

多くの方が水合わせを重要視するのには、それなりな理由があるのです。

なので、自信のある方以外は「水合わせは絶対必要と思っておくくらいでちょうどよい」と、私は考えております。

水温合わせ
袋の中の水と水槽の水の温度を合わせるために、袋を浮かべている様子 Photo by N.Hashimoto

水合わせに失敗しないために

今回は初心者さん向けに、水合わせに失敗しないための代表的なポイントをまとめてみます。

  1. 水質・水温が急激に変化しないように
  2. 水があふれないように
  3. 魚が飛び出さないように
  4. 魚が酸欠にならないように

水温を維持しながら、じっくり丁寧に行なうのがポイントということですね。

また、水合わせ中の魚は水槽で飼育している魚とは違った動きを見せることもありますので、できるだけ目を離さないようにしましょう。

 

具体的なやり方を覚えると対策もイメージしやすいので、水合わせに慣れていない方は以下の二記事なども参考にしてください。

一番目に掲載しているリンク先の記事では、より失敗しにくい水合わせ『点滴法』のやり方も解説しています。

    余談ですが、私が今までで一番ドキドキした水合わせはアミメウナギの水合わせです。

    とても器用な魚で、水合わせのために袋からバケツに移した際に壁面をのぼって外へ出ようとしたんです。

    すぐにフタをするなどの対策をしたのですが、どうも気持ちが落ち着かず。

    水槽の近くにあるテーブルではなく、バケツの目の前に座って夜食を食べたことをよく覚えています。

    アミメウナギ 
    身体の細長い魚は脱走が上手な気がします Photo by N.Hashimoto

     

    Written by 板近 代

    熱帯魚QA