みなさんこんにちは。
熱帯魚Q&A編集部の山口正吾です。
熱帯魚が殖えると嬉しいですよね。
殖えた熱帯魚のその後について考えてみました。
熱帯魚Q&Aとは 熱帯魚Q&Aは“熱帯魚専門編集部”が、熱帯魚の飼育などに関する質問にお答えしていく連載です。熱帯魚Q&Aの更新情報はアクアライフ編集部のX(旧Twitter)でもお知らせしておりますので、あわせてご覧ください。 |
殖えすぎた熱帯魚
お店との関係性や殖えた魚の質によるのではないでしょうか
とても難しい質問です。
買い取りには、いくつかの条件があると思うので、それに沿って話を進めますね。
まずは、お店との関係性やお店の個性。
普段から通っていて、話のしやすいお店であれば、相談できるのではないでしょうか。
買い取りに応じてくれるかもしれません。
また、積極的に買い取りを行なうお店もあります。
そうしたお店を探して、声をかけてもよいでしょう。
次に種類について。
熱帯魚が殖えたからといって、すなわちそれを買い取ってもらえるかと言えば別の話です。
たとえばネオンテトラの場合。
一所懸命に飼育して殖やすことができたとします。
繁殖難種として知られていますし、嬉しいことでしょう。
その経験はプライスレスですが、ネオンテトラは東南アジアで大量に養殖されており、安価に流通しています。
お店の立場になって考えれば、ネオンテトラをアマチュアから買い取る理由があるかといえば……どうでしょうか(難しいのではないでしょうか)。
そして魚のクオリティ。
魚を殖やした経験がある方は理解できると思いますが、販売できるクオリティに育て上げるのはなかなか大変です。
魚種にもよりますが、稚魚には餌を頻繁に与えなくてはいけないし、伴って水換えなどの管理も増えていきます。
場合によっては水槽を大きくしたり、増やすことも必要になるでしょう。
厳しい話ですが、そうして一所懸命に育てたとしても、販売できるクオリティに達しているか否かは買い取る側の判断によります。
以上になります。まとめれば、
・お店が買い取りに応じてくれて
・殖やした熱帯魚は市場価値の高い種であり
・販売できるクオリティに育てられている
場合にはうまくいくことが多いと思います。
逆説的ですが、このような条件をクリアしていると、アマチュアブリーダーを巻き込んだ市場ができたりもします。
たとえば、シュリンプなどはその例ですよね(魚ではないですが)。
その他、現在はオークションやフリマなどのアプリを利用した個人的な販売も可能ですから、そうした方法も検討されるとよいでしょう。
もちろん、ネットを介した販売だからうまくいくというものでもないですし、相応の手間や責任も発生します。
そして、お店の買い取りもネットを介した個人的な販売もうまくいかない場合には、ご自身で飼育を続けることになります。
とはいえ、設備や管理には限界がありますし、初めからあまり殖やさない飼育を念頭におくのも大切になるのだと思います。
Written by 山口 正吾