みなさんこんにちは。
熱帯魚Q&A編集部の山口正吾です。
熱帯魚のキャラクターは様々で、おっとりしているものもいれば、俊敏なものもいます。
それらの混泳について、解説します。
熱帯魚Q&Aとは 熱帯魚Q&Aは“熱帯魚専門編集部”が、熱帯魚の飼育などに関する質問にお答えしていく連載です。熱帯魚Q&Aの更新情報はアクアライフ編集部のX(旧Twitter)でもお知らせしておりますので、あわせてご覧ください。 |
キャラクターの異なる魚の混泳
それぞれの摂餌をよく観察します
まず、質問にある「おっとりした魚」を泳ぎが遅い魚、またはあまり活発に動かない魚として原稿を進めます。
また、おっとりした魚と俊敏な魚について、両者が「食う/食われる 」「攻撃する/される」の関係にないことを前提とします。
そもそも混泳どころではないので。
小型魚の飼育において、こうした話題に登場しやすい魚があります。
おっとりした方はコリドラスやオトシンクルス、俊敏な方はゼブラダニオなど小型のダニオ類です。
こうしたキャラクターの異なる魚を混泳させる場合、ポイントとなるのは摂餌です。
つまり、餌ですね。
だいたいにおいて、なにも考えずにフレークフードを与えると、俊敏な魚が独占します。
もちろん、おっとりした魚だって生き物ですから、食べ物が必要です。
ですから、おっとりした魚にも餌が行き渡る工夫が必要となります。
よく使われる方法は専用の餌を与えること。
たとえば前記のコリドラスと小型のダニオを飼育している場合。
コリドラスフードにもいくつかの商品がありますが、多くは沈下性でボタンのような形状で固く、通常、小型のダニオが一口に食べることができません。
そのため、コリドラスにはコリドラスフード、小型のダニオにはフレークフードを与えることで、餌の問題は解決します。
魚の大小に関わらず、おっとりした魚と俊敏な魚を混泳させるときは、このような工夫が必要になります。
しかし、こうした解決策がある場合はよいのですが、それが難しいこともあります。
たとえば、北米淡水カレイは、ほとんどの時間を砂に潜っていて、まず人工飼料を食べないので冷凍赤虫を与えることになります。
冷凍赤虫を与えても、砂からすぐに出てこずに、それを食べ終えるまでに時間がかかります。
そんな調子ですから、他に同居魚がいれば冷凍赤虫を独占されてしまいます(たいていの魚は冷凍赤虫が大好きです)。
ですから、北米淡水カレイのような魚は混泳ではなく、単独(単種)で飼うことが基本となります。
Written by 山口 正吾