みなさんこんにちは。

熱帯魚Q&A編集部の板近 代です。

 

本日は、熱帯魚Q&Aの第1回目として「熱帯魚とはなにか」ということをお話させていただきます。

言葉の意味だけでなく、熱帯魚を飼育するという視点からも解説させていただきましたので、どうぞご覧ください!

熱帯魚Q&Aとは

熱帯魚Q&Aは“熱帯魚専門編集部”が、熱帯魚の飼育などに関する質問にお答えしていく連載です。熱帯魚Q&Aの更新情報はアクアライフ編集部のX(旧Twitter)でもお知らせしておりますので、あわせてご覧ください。

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熱帯魚とは

熱帯魚とは、熱帯や亜熱帯に生息する魚たちを指す言葉です。

 

熱帯・亜熱帯について、詳細に知ろうとするのは意外と難しいことかもしれません。

ですが、熱帯魚飼育の文化は確立されているので、ざっくりとした認識でも飼育をはじめることはできます。

熱帯は赤道に近い年中温暖な地域、亜熱帯は熱帯に次ぐ温暖な地域。つまりは、熱帯魚は温暖な地域に暮らす魚であるということを、はじめの知識として覚えておきましょう。

ネット上にはいろいろなタイプの地図が公開されていますので、「熱帯 地図」「亜熱帯 地図」などで検索してみるのもおすすめです。

 

詳しく知りたい方は、熱帯・亜熱帯にある国や地域、川や湖の名前などを覚えていくと良いかと思います。

飼育の世界では、魚の生息地としてそれらの情報が語られることが多いからです。

 

また、熱帯魚という言葉は野生の魚だけでなく、水槽の中で繁殖した魚や、熱帯・亜熱帯に棲む魚をルーツとする改良品種にも使われるということも合わせて覚えておきましょう。

ブルーグラス
美しい姿などを求め、人工的に選抜や交配をして作り出した品種を改良品種と呼ぶ。写真は、グッピーの改良品種の一つであるブルーグラス Photo by N.Hashimoto

熱帯魚は淡水魚? 海水魚?

熱帯魚という言葉は、淡水魚と海水魚の両方に使われることがあります。

飼育の世界では熱帯魚というと淡水魚だけを指すことが多いので、混乱する人もいるかもしれませんが、どちらも間違いではありません。

他には、淡水魚に汽水魚(淡水と海水の入り交じる汽水域に暮らす魚)を加えて、熱帯魚と呼ぶ場合などもあります。

調べ物をする時のためにも「熱帯魚という言葉の使い方は人により変わることがある」と、頭に入れておきましょう。

ミドリフグ
熱帯魚コーナーで販売されることも多いミドリフグは汽水魚である Photo by N.Hashimoto

熱帯魚のペットとしての特徴は?

熱帯魚のペットとしての特徴としてまず挙げておきたいことは、熱帯魚の生息地より寒くなる日本で飼育する場合、水槽用ヒーターなどを使用し、水温が下がりすぎないように保つ必要があるということです。

水槽用ヒーターの使用は難しくない Photo by N.Hashimoto

また、熱帯魚という言葉は熱帯・亜熱帯に棲む魚を広く指した言葉であり、特定の魚やグループを指す言葉ではありません。

数cmほどのネオンテトラも、1mをこえるシルバーアロワナもどちらも熱帯魚なのです。

ネオンテトラ
ネオンテトラ Photo by N.Hashimoto
シルバーアロワナ
シルバーアロワナ Photo by T.Ishiwata

30cmの水槽でネオンテトラの成魚を飼育することはできますが、シルバーアロワナの成魚を飼育することはできません。他にも、餌や、飼育環境づくりの注意点などいろいろと異なる点があります。

 

つまり熱帯魚は、飼育する魚の種類により“ペットとしての特徴”が変化することがあるということです。

これは視点を変えれば、心惹かれる魚に出会える可能性がとても高いということでもあります。

 

熱帯魚には本当に多種多様な魚たちがいて、どの魚にも魅力があります。

素晴らしき熱帯魚たちと楽しく暮らすためにも、いろいろと覚えていきましょう!

ベタ
美しく、バリエーションも多い改良ベタ Photo by N.Hashimoto
リーフフィッシュ
枯れ葉に擬態することで知られるリーフフィッシュ Photo by N.Hashimoto

 

Written by 板近 代

熱帯魚QA