みなさんこんにちは。
アクアライフWEB編集部です。
よく餌を食べる金魚はかわいいですね。
餌やりのコツについて解説します。
金魚Q&Aとは 金魚Q&Aは金魚に関する様々な疑問に理科教諭、生物部顧問であり金魚の研究なども行なっている川澄 太一(かわすみ たいち)さんにお答えいただく連載です。一回一回独立したQに答えていくので、まとめて読んでいただいても、気になるQだけ見ていただいても、どちらでも大丈夫! 金魚Q&Aの更新情報はアクアライフ編集部のTwitterでもお知らせしておりますので合わせてご覧ください。 |
Q:金魚におすすめの餌、頻度、量は? パンやかつおぶしで代用はできる?
金魚専用の餌を与えると良いと思います
金魚がおにぎりのご飯粒を食べているのを見たことがあります。
また、野菜をゆでて与えている人の話も聞いたこともあります。
私はある時、「果物も食べるかな?」と思い、スイカを水槽に入れてみました。
すると、金魚は口には入れたものの、吐き出してしまいました。
昔は、市販されている金魚の餌も種類が多くなかったのでしょうか、「麩(ふ)を金魚にあげていた」と母から聞いたことがあります。
今はホームセンターや100円ショップにも金魚の餌は販売されていて入手は容易です。
とくに人工飼料は日持ちするので、無理をして専用ではない餌を与える必要はないと思います。
自分で作ったこともありますが…
養魚場によっては、「炊き餌」というものを作って、リュウキンなどを丸い体形に仕立てることもあるようです。
私も魚粉などを利用して、お鍋で炊いて自分なりに作ったことがあります。
でも、炊き餌はあまり日持ちせず、作ってから数日後に与えたとき、金魚がおなかを壊してひっくりかえっちゃいました。
冷蔵庫に保管していたのですが。
難しいですね。
粒状の餌がおすすめ
飼育している金魚の口に入る大きさの、市販の餌がおすすめです。
金魚を成長させたい場合は、薄いフレーク状のものではなく、粒状の餌がいいと思います。
粒状の餌は、フレーク状の餌と比べて金魚の取りこぼしが少なく、フィルターに吸い込まれにくいので、水が汚れにくいのです。
また、粒状の餌はけっこう硬さがあります。
粒の餌をあげてから、部屋中のポンプなど、音を出るものを止めてみてください。
のどにある歯で餌を噛む音が聞けると思います。
量や頻度はケースバイケース
頻度は、若い魚を恰好よく育て上げるには30分で食べきる量を1日2回でいいと思います。
この場合は別の回答に書いた通り、ろ過装置をそろえ、2週間に1度水槽の半分の水換え、カキ殻の投入が必要です。
金魚を成長させたくない場合は3分で食べきる量を1日に1回で十分です。
私の自宅には、3日に1度10分で食べきる量の餌を与えている水槽がありますが、このような少ない頻度でも問題ありません。
また、旅行などで餌を与えられない時は、留守番用の餌を与えてもいいですし、1週間ほどでしたら餌を与えなくても大丈夫です。
屋外飼育だと、植物プランクトンや水槽に卵を産みに来たユスリカなどの幼虫(アカムシ)も食べています。
大人の金魚の注意点
成長させるため餌を多く与える場合、少し大人(?)の2年以上生きている金魚、特に腸が長く丸い体形のリュウキンなどには、タンパク質成分が高めの「育成用」とされている餌は与えないようにしています。
私の経験では、3歳以上の金魚は育成用の餌を与えるとお腹を壊しやすく、死んでしまうことが多いからです。
3歳になったら、タンパク質成分が低めの胚芽などが配合された植物成分が多い餌を与えています。
また、お年寄りの金魚には、色揚げ成分の入った餌を与えることもあります。
これは、年をとると金魚の色が抜けやすくなるからで、それを補うためです。
しかし、色揚げ成分は消化不良になりやすいとされています。
そのため、色揚げ成分が入っていても善玉菌などが配合されたお腹にやさしい餌(リュウキンゴールド/キョーリンなど)を春から秋に与えています。
金魚の年齢の数え方についてはこちらの記事をご覧ください。
餌にまつわるその他の話
若手の金魚たちには、育成用の餌や色揚げ成分の入った餌を通年与えるといいと思います。
先述のように、特級の色揚げ成分は消化不良になりやすいとされてるので、そのような餌を水温が低い時期に与えるのは避けます。
水温が低いと金魚の消化能力が低くなるからです。
また、これは私が確かなデータをとったわけではありませんが、リュウキンなどの丸い体形の金魚たちに粒の大きめの胚芽成分の入った餌を与えると、良いお腹の出方をしてくれることが多いです。