みなさんこんにちは。

熱帯魚Q&A編集部の山口正吾です。

本日は「水槽台の自作」について解説します。

ガラス製の水槽を乗せるという特性上、知っておいた方が良いこともあります。

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熱帯魚Q&Aは“熱帯魚専門編集部”が、熱帯魚の飼育などに関する質問にお答えしていく連載です。熱帯魚Q&Aの更新情報はアクアライフ編集部のX(旧Twitter)でもお知らせしておりますので、あわせてご覧ください。

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ポイントをかいつまんで解説します

まず、前提として水槽台は専用のものを使うことおすすめします。

とくに、昨今ではフチなし水槽(オールガラス水槽)が増えて、台がわずかにゆがんでいても、水槽破損、水漏れなどの事故につながる可能性があります。

とはいえ、小さな水槽では見合ったサイズの水槽台がないこともありますし、自作が必要な場面もあるかもしれません。

水槽台の作り方のコツとしては、まず水に強い素材を用いること。

たとえばMDF材は水を吸うと著しく劣化します。

その他、水に強い素材を使う場合にも、仕上げに防水塗装をするのが基本。

水換えなどのメンテナンスでは、水槽から水がこぼれがちです。

水槽台の素材には木材を使うことが多いと思いますから、以下は主に木材での自作について述べていきます。

木材を正確にノコギリで切るのは難しいので、あらかじめ設計図を作り(サイズを決めておき)、購入したホームセンターなどでカットしてもらうとよいでしょう。

木材はなるべく反りや節のないものを選びます。

その点で合板や集成材は利用しやすいです。

組み立ての際、台の角などで直角を出すには専用のクランプを用いるとよいでしょう。

接合にはビス(ネジ)を使うことが多いでしょうが、釘を使うこともあるかもしれません。

いずれにせよ、あわせて木工用ボンドなどの接着剤を使うと強度が増します。

ただし、接着剤を使うと水槽台の分解と木材の再利用が難しくなります。

ちなみに、ビスを使うなら電動ドライバーは必須です(下穴をあけたとしても人力でねじ込むのは大変)。

水槽台の組み方は色々ありますが、下にある写真のように天板の下に板をあてて補強とし、水槽の重さによるたわみを防ぐことは大切です(床下における根太のような材木)。

また、縦と横(垂直と水平)の材をつなぐと強度が増し、ぐらつきが軽減されます(筋交いなど)。

その他、特に天板の上面ではネジや釘の頭が出ないような処理をしてください。

頭が出ていると接する水槽の下面を傷つけてしまいます。

以上、ポイントをざっと挙げてみました。

実際のところ、水槽台を自作するとなると、工具の購入費用や作業場所の確保も必要となりますし、作業にはそれなりの時間がかかります。

手軽に安価に…‥が動機であれば、やはり専用の水槽台を購入されるのをおすすめします。

自作はそれを楽しいと思える人向けといえるでしょう。

なお、YouTubeには木材加工の動画が多数投稿されていますので、そちらも参考にしてもらうとよいと思います。

最後に水槽台の自作をされる方は自己責任でお願いいたします。

ショップで見かけた自作の水槽台。天板の下に補強材(赤丸)をあててたわみを防いでいる。使用している主な木材は2×4材。Photo MPJ 協力/姫えびす
縦と横の材をつないでいる(筋交い)。斜めにカットするのが面倒なときは大きめの板をあててもよい。Photo MPJ
 
自作の水槽台の一例。台の下にはキャスターを取り付けて移動ができるようにしている(キャスターは重さに耐えられるものを使用)。Photo MPJ

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