みなさんこんにちは。
熱帯魚Q&A編集部の板近 代です。
本日は熱帯魚飼育の定番の一つとも言える、混泳についてお話させていただきます。
熱帯魚の混泳のメリット、デメリット。
それぞれ解説させていただきましたので、どうぞご覧ください!
熱帯魚Q&Aとは 熱帯魚Q&Aは“熱帯魚専門編集部”が、熱帯魚の飼育などに関する質問にお答えしていく連載です。熱帯魚Q&Aの更新情報はアクアライフ編集部のX(旧Twitter)でもお知らせしておりますので、あわせてご覧ください。 |
はじめに
熱帯魚と呼ばれる魚は図鑑を一冊買うだけで、初心者さんでも数百種を知ることが可能なほど多種多様です。
月刊アクアライフ2024年1月号の特集は「2024年アクアリウム超図鑑800」
必然的に、混泳の組み合わせパターンも、天文学的な数字に……。
実際に、組み合わせたい魚の混泳情報が見つからず悩んでいる人もたくさんいるのではないでしょうか。
本日はそんな“多すぎるパターン”の中で、できるだけ安全に混泳するための基礎となるメリット・デメリットについてお話させていただきます。
当記事が、様々なケースに対応するための参考となりましたらとても嬉しいです。
混泳のデメリット
先に、混泳のデメリットからお話させていただきます。
まず、デメリットとして思いつくのは、魚の組み合わせ次第でトラブルが起きることがあるということです。
たとえば、大きな魚と小さな魚を混泳させてしまうと、小さな魚が餌になってしまう可能性があります。
他にも縄張り意識の強い魚が他の魚をいじめてしまったり、ヒレをかじる習性のある魚がいたり……。
同じ種類の魚でも性格や体格の差で問題が起きたり……。
一つの水槽で複数の魚が同居するからこそ、魚の組み合わせの決定は注意深く行ないたいところです。
また、捕食や喧嘩が起きない組み合わせでも複数の魚が泳ぐ水槽ならではの技術が必要になることもあります。
餌を上手に食べられない魚や食べすぎてしまう魚が出ないようにしたり、一つの隠れ家に魚が密集してしまって互いの体を傷つけてしまわないようにしたり。
餌のやり方や環境づくりを工夫していきましょう。
混泳のメリット
混泳の大きなメリットに、様々な魚を一つの水槽で鑑賞できることがあります。
場所や予算の問題で水槽を増やせないという方でも、一つの水槽で複数の種類の飼育を楽しむことができるのです。
また、先に挙げたデメリットも視点を変えればメリットになると私は考えています。
魚の性質を調べたり、レイアウトや餌のあげ方を考えたり。
混泳成功のために調べたり考えたことが、魚の魅力を発見するきっかけになったという方も意外と多いのではないでしょうか。
ここまでは精神的なメリットを述べましたが、混泳水槽には飼育面でのメリットが生まれることもあります。
有名なメリットの例として、お掃除役として知られる魚たちの話をさせていただきます。
たとえばコリドラスは、底に沈んだ餌を食べてくれます(※餌の種類によっては食べない場合もあり)。
他にも、水槽壁面などに生えるコケを食べてくれるオトシンクルスもお掃除役としてよく知られていますね。
こうした魚を上手に組み合わせて混泳させることができれば、水槽のメンテナンスの手間を減らすことができるのです。
ここで注意したいことは、この手の魚を“お掃除専門”にして他の魚のおこぼれやコケだけで飼育しようとすると餌不足になってしまう場合があることです。
魚に何かしらの役割を担ってもらう場合も、しっかり愛情をもって観察をし、必要に応じて餌の追加などを行なうようにしていきましょう。
Written by 板近 代