みなさんこんにちは。

アクアライフWEB編集部です。

メダカの卵がカビてしまう……。

悲しいですよね。

そんな時の対処法をお伝えします。

メダカQ&Aとは

メダカQ&Aは、専門店にて長くメダカ飼育に携わられている大場 貴保(おおば たかやす)さんに、メダカ飼育の素朴な疑問や繁殖のコツなどについてご回答いただく連載です。メダカ好きの方は、ぜひ興味のある質問から覗いてみてください!
メダカQ&Aの更新情報はアクアライフ編集部のTwitterでもお知らせしておりますので、あわせてご覧ください。

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Q:メダカの卵のカビの原因と対策を画像で解説!放置は危険?塩で予防できる?

無精卵の存在が、カビ発生の大きな原因

メダカの卵にカビ(水カビ)が発生してしまう原因の多くは、有精卵の中に混ざっている無精卵です。

メダカの卵は卵同士がくっついた団子状で産卵されますが、そのすべての卵が有精卵ではなく、中には無精卵が含まれています。

無精卵は成長せずに腐り、仕舞にはカビが発生します。

それが有精卵にカビを移してしまう原因となります。

通常、卵がふ化するのに適した水温(約20℃~28℃)であれば、有精卵にカビが発生してしまうことはあまりありません。

しかし、無精卵とくっついた状態のままにしておくと有精卵にもカビが発生し、ついにはすべての卵がふ化しないこともあります。

水カビに侵されたメダカの卵。Photo N.Hashimoto
健康なメダカの卵(眼が確認できる)。Photo N.Hashimoto

無精卵を取り除いてカビを予防しましょう

これを回避するための対策は、団子状になっている卵同士を切り離し、無精卵を除去してあげることです。

無精卵を除去するには、団子状になっている卵をガーゼなどの柔らかい繊維質の上に載せて、指でこすりつけるように揉み洗いをします。

これにより、団子状になっていた卵が一つ一つに切り離され、無精卵はつぶれて除去されます。

有精卵は想像以上に硬く、ガーゼと指で揉み洗いする程度ではつぶれないので、安心して作業を行なってください。

この作業によって綺麗になった卵はカビが発生する可能性が低くなり、ふ化率がグンっと上がります。

さらに、メチレンブルーなどの魚病薬で薬浴をすることでカビの発生を抑えることができるので、すべての卵をふ化させたいと思われている方は、揉み洗いから薬浴するまでの作業を行なってみてください。

もっとも卵を分散させ無精卵を除去するだけでも十分効果はあります。

ですから、そんなに手間をかけられないという方は、ガーゼで揉み洗いするだけでも、すべての卵にカビが発生してしまう事態を防ぎやすくなるでしょう。

塊となったメダカの卵はほぐしてあげるとよい。Photo N.Hashimoto

カビ予防に塩は有効?

メチレンブルーの代わりに塩を使用してカビの予防をしているという話を私も聞いたことがあります。

ネット検索で、実際に使用している方の結果を見る限り、効果はあるのだと思います。

ただ、原因がカビとわかっているので、カビに効果があるメチレンブルーを使用する方が無難ではないかと考えています。