みなさんこんにちは。
アクアライフWEB編集部です。
引き続きメダカの改良について解説します。
交配の際、形質における相性はあるのでしょうか。
メダカQ&Aとは メダカQ&Aは、専門店にて長くメダカ飼育に携わられている大場 貴保(おおば たかやす)さんに、メダカ飼育の素朴な疑問や繁殖のコツなどについてご回答いただく連載です。メダカ好きの方は、ぜひ興味のある質問から覗いてみてください! |
Q:メダカの改良に挑戦!(3)
相性の良い形質・悪い形質
異なる形質を持つメダカを交配する際、形質の組み合わせによっては相性が良い場合と、悪い場合があります。
事前に形質の特徴や相性の良し悪しを理解しておくことが重要です。
形質の相性とは
形質の相性とは、「同じ個体に同時に発現できる特徴」であるかどうかです。
例えば、サムライとマルコは同じ個体に発現しないため、相性は悪いといえます。
逆に、半透明鱗はラメの量、質を強化する傾向があるため相性が良いといえます。
そして、透明鱗と体外光は同時に発現することはできますが、互いに打ち消し合う特徴のため、相性が良いともいえず普通です。
メダカの形質の相性は、基本的に普通がほとんど
ほとんどの形質が同じ個体に発現することが可能なので、あとは相性が良い形質と悪い形質だけを覚えておけば良いでしょう。
特に相性の悪い形質は、新品種ができる可能性が非常に低いため、おすすめできません。
相性の悪い形質
●ラメ×透明鱗
同時に発現することがほとんどありません。
●ラメ×パンダ
眼の変化であるパンダは、透明鱗性なので、ラメが発現することありません。
●体外光×白・青・黒以外の体色
黄色素胞を含む体色は体外光との相性が悪いです。
半透明鱗性を含むことで同時に発現することは可能ですが、普通鱗では同時に発現することはほとんどありません。

相性の良い形質
●半透明鱗×ラメ
半透明鱗はラメの質や量を強化する特徴があります。
●半透明鱗×体外光
半透明鱗の形質が含まれることで、様々な体色の体外光が作出されています。
●スワロー・ロングフィン・ヒレ長×ヒレ光
ヒレの長い品種にヒレ光の強い品種(モルフォやレーヴなど)を交配することで、ヒレが伸びやすくなります。

まとめ
掛け合わせは形質の特徴を最大限に引き出す楽しみがありますが、相性が悪い形質を避けることが成功の鍵です。
また、品種ごとにどの形質が含まれているのかは非常に重要な情報です。
以前、各形質の説明をしていますのでぜひ一緒にご覧ください。