みなさんこんにちは。

アクアライフWEB編集部です。

 

疲れに疲れた心と体……。

そんな時に欲しくなるものと言えば、癒やし。

と……いうわけで今回は、癒やし効果の高い「肺魚(ハイギョ)」を紹介させていただきます!

普通のお魚とはいろいろと違った特徴を持つ、とても不思議なお魚なんですよ。

なんと肺魚は、私達と同じように空気中から酸素をとりいれたり、水がない環境で生存する能力を持っていたりするんです――!

 

本日は、肺魚を知っている方も、知らない方も、その魅力と不思議に、どうぞ癒やされていってください!

肺魚に癒やされて……

アクアリウムは癒やし……当ブログの連載「アクアの雑談 第2回」もそんな話題でした。

その雑談の中に登場した「癒やし顔」の魚がこちら。

インドグリーンスパイニーイール
インドグリーンスパイニィイール。その味わい深い色彩も魅力のひとつ Photo by S.Itachika

インドグリーンスパイニィイールです。

 

スパイニィイールの仲間たちは、みんな本当にいい顔をしているんですよね。ああ、癒やされます。

 

そして、本日の主役も、いい顔を持つ癒やし系。

肺魚です。

プロトプテルス・アネクテンス
肺魚の一種、プロトプテルス・アネクテンス。その姿は愛嬌たっぷりだ Photo by N.Hashimoto

その名の通り、肺をもっている、ちょっと不思議なお魚なんです。

肺をもつ魚だから肺魚(ハイギョ)。わかりやすいネーミングですね。

 

ご存知の方も多いと思いますが、一般的な魚は肺をもたず、エラという器官を用いて水中で呼吸しています。

一方、肺を持つ肺魚は、水面から顔を出し、空気中から酸素を取り入れることができるのです。

 

肺を持っていると言うと、進化の最先端にいる存在のように思われるかもしれませんが――――肺魚はとても原始的な特徴を持つ生物です。

「生きた化石」

「古代魚」

そう呼ばれることも、あるくらいに。

 

肺魚は、現代では、アフリカに4種、オーストラリアと南米にそれぞれ1種づつの合計6種が生息しています。

あの、怪鳥ハシビロコウの好物として、知っている人も多いかもしれませんね(ハシビロコウに食べられているのは、アフリカの肺魚です)。

 

そんな肺魚には、驚きの能力があります。

肺魚は乾季――つまり、熱帯地方などにみられる“雨の少ない季節”に、対応できる能力があるのです。

乾季に雨がほとんど降らないせいで、どんどん干上がっていく肺魚のすみか。

そんな時肺魚は水を失った大地と一緒に干からびてしまうのではなく、地中に潜り、再び、水あふれる季節である雨季を待つことができるのですよ(オーストラリア肺魚を除く。また、アフリカの肺魚には一部夏眠が確認されていない種を含む)。

この習性を、夏に眠ると書いて夏眠(かみん)とよびます。

 

さて、肺魚のうんちくは一旦ここで中断して……今一度その姿を見てもらいましょう!

マーブルアネク
その模様から「マーブルアネク」の相性で親しまれているタイプ(プロトプテルス・アネクテンス) Photo by T.Ishiwata

魚らしからぬその姿。

動き方も非常に独特で、見るものを虜にします。

 

そしてなにより、この顔。

プロトプテルス・アンフィビウス
プロトプテルス・アンフィビウス。まるで「語りかけてくる」かのような表情だ  Photo by T.Ishiwata

実に、いい顔をしているのですよね。

なんというか「喋りだしそうな」顔ではないですか。

 

肺魚は、種類や個体よって顔つきに違いがあったりしますが、みんな本当にいい顔をしているので、ぜひいろんな肺魚を見てみてください。

 

肺魚について「種類別に調べたい!」という方は、以下に“現代に生きる肺魚 全6種”の名前を一覧にしておきますので、どうぞ参考にしてください。

現代に生きる肺魚 全6種
アフリカの肺魚
プロトプテルス・アネクテンス(Protopterus annectens
プロトプテルス・エチオピクス(Protopterus aethiopicus
プロトプテルス・アンフィビウス(Protopterus amphibius 
プロトプテルス・ドロイ(Protopterus dolloi 
南米の肺魚
レピドシレン・パラドクサ(Lepidosiren paradoxa
オーストラリアの肺魚
ネオケラトドゥス・フォルステリ(Neoceratodus forsteri

先ほどお話したとおり、肺魚は古い特徴を持つ古代魚でもありますので、調べていくと、生命の歴史を感じられますよ。

化石でしか発見されていない“絶滅種”に注目してみるのも、面白いかもしれません。

ちなみに、現代に生きる肺魚の中では、オーストラリアのネオケラトドゥスが、最も古い特徴をもっていると言われています。

ネオケラトドゥス・フォルステリ
オーストラリア肺魚、ネオケラトドゥス・フォルステリ。とても長寿な魚としても知られている Photo by N.Hashimoto

そんなネオケラトドゥスについては、2017年の月刊アクアライフ、怪魚飼育マガジンGIGASにて、数回に渡り紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。

月刊アクアライフ・GIGAS ネオケラトドゥス掲載号
2017年2月号
ネオケラトドゥスの現地レポートを掲載しています。
2017年3月号
2月号の続編にあたるレポートを掲載しています。現地情報だけでなく稚魚の育成環境も公開!
2017年7月号
連載「一種類徹底飼育講座」にてネオケラトドゥスの飼育方法を解説しています。ブリーダーへのインタビューも掲載!
怪魚飼育マガジン GIGAS(ギガス) 2018 vol.01
怪魚専門誌GIGASでもネオケラトドゥスを特集!生息地とブリーディングファームのレポートです。

魅力あふれる、不思議な魚肺魚。

肺魚のいる水族館もありますので、いつか彼らに会いに行ってみてはどうでしょうか?

きっとその姿に、深い癒やしを貰えると思います。

 

それでは、本日もアクアライフブログをお読みいただき、ありがとうございました。