みなさんこんにちは。

アクアライフWEB編集部です。

 

本日は、グッピーの稚魚の隔離をせず、放置で殖やしたいという方に向けたお話です。

グッピーの稚魚
かわいらしいグッピーの稚魚。稚魚を見つけたら、親から隔離して育てることも多いが、そのためには新たな水槽が必要になることも。親と一緒に育てることはできるのだろうか? Photo by N.Hashimoto

 

グッピーの稚魚は隔離しなくても大丈夫なのか?

放置で殖やす際の問題と対策は?

 

そんな解説をいろいろとしていきますので、どうぞご覧ください!

グッピーは放置でも殖えますか?

グッピーの繁殖は容易である。

そんなお話を聞いたことがある人は、とても多いかもしれません。

 

事実、グッピーは数ある熱帯魚の中でもトップクラスに繁殖させやすく、また稚魚の育成も難しくない魚として知られています。

そんなグッピーですが、水槽内で「完全放置」で殖やせるものなのでしょうか。

 

結論を言ってしまえば、グッピーはかなり高確率で完全放置でも繁殖できます。

特別なことは何もせず、オスメス一緒に飼育していたら殖えていた……なんて人も、たくさんいるくらいですからね。

それではここから、そんなグッピーの放置繁殖を成功させるコツを覚えていきましょう。

 

「放置繁殖を狙っているけど、なかなか稚魚の姿を見ない」

「生まれた稚魚がすぐにいなくなってしまう」

 

そんな人は、どうぞ参考にしてください。

グッピーの稚魚が食べられにくい環境づくり

完全放置でグッピーを殖やそうと思った際、一番のリスクとなるのは「稚魚が親に食べられてしまうこと」ではないでしょうか。

グッピーはかなり食欲が旺盛で、口に入りきらないサイズの餌も貪欲に食べようとする魚です。

そして、子育てをする性質は持ち合わせていません。

 

だからこそ、生まれたばかりの小さな稚魚は、生まれた瞬間から大人のグッピーに食べられるリスクと隣合わせの生活が始まるのです。

 

対策として、稚魚を隔離する方法などが知られていますが、それでは放置繁殖とはなりません。

 

放置していても、親に食べられずに生き残った子どもが育っていくことはありますが…………どうしても稚魚が残らないという場合は水草を多めに入れるなどして稚魚の隠れ家を増やしてみるとよいでしょう。

水草は、追いかけられたときの逃げ場にもなりますので、稚魚の生存率をぐっと高めることができます。

水草とグッピー
水草は稚魚の隠れ場所としてもぴったりだ。ある程度まで育てば、親に食べられづらくなる Photo by N.Hashimoto

必要な水草の量は、飼育数や水槽サイズによっても変わりますので、様子を見ながら稚魚が生存できる環境をつくりあげていきましょう。

 

また、グッピー以外の魚と混泳させている場合は、それらの魚が稚魚を捕食していないかも確認しましょう。

人工飼料で育てている小型魚は、わざわざ稚魚を捕まえてまで食べるイメージはないかもしれませんが、魚の種類によっては意外とあることなので注意してください。

積極的に捕食するような魚であったり、混泳魚の数が多すぎる場合などは、グッピーの稚魚が全滅してしまう可能性もあります。

水草を増やすだけで対策できない場合は、混泳魚を別の水槽に移すことなども検討していきましょう。

稚魚の吸い込み対策

産まれたばかりの稚魚は、とても小さく、また、泳ぎが下手なためフィルターに吸い込まれてしまう危険性があります。

特に上部式や外部式など、パワーのあるフィルターの場合は要注意です。

 

対策方法は2つ。

スポンジフィルターのような吸い込みようがない構造のフィルターを使用するか、フィルターの吸水口の目を稚魚を吸い込めないほど細かくすることです。

スポンジフィルター
スポンジフィルターの例。スポンジを通して吸水するため、稚魚の吸い込みを防げる Photo by N.Hashimoto

目を細かくする方法として最も簡単な方法は、ストレーナースポンジと呼ばれるスポンジを吸水口にかぶせることです。

ストレーナースポンジを使用する際は、定期的に清掃し目詰まりに注意しましょう。

目詰まりしてしまうと、フィルターの流量が低下し、ろ過に悪影響を与えてしまいます。

 

ストレーナースポンジを手入れする際は、清掃中に稚魚がフィルター内部に侵入してしまわないよう注意してください。

スポンジの予備を用意しておき、素早く交換するのもよい手段です。

稚魚が食べやすい餌も与える

放置飼育では親と稚魚を同じ水槽で飼育することになりますが、親のために用意した餌だけを与えていると、稚魚は口が小さいため、大人と同じ餌を食べることができません。

だからこそ、細かく砕いた餌や稚魚用フード、ブラインシュリンプなどの稚魚が食べられるサイズの餌を与える必要があります。

体を大きくするためには、食が肝心ですからね。

ブラインシュリンプ
一生懸命ブラインシュリンプを追いかけて食べている稚魚たち Photo by N.Hashimoto

稚魚はパワーのある大人と餌の取り合いをすることにもなりますので、与えるものだけでなく、与え方などにもこだわり、餌が行き渡るようにしてあげましょう。

グッピーの稚魚は結構積極的に餌を取りにいきますので、稚魚の近くに細かい餌が行くようにするなど、ちょっと気をつければちゃんと届けることができますよ。

念の為、しっかり観察し、ちゃんと食べることができているか確認してあげましょう。

隔離しない場合は“隔離するメリット”と比べて

本日お話したコツさえわかれば、グッピーの放置繁殖はそう難しくありません。

ただ、せっかくならば他の繁殖方法にも目を向けておきたいものです。

 

グッピーは、その繁殖させやすさがゆえに、殖えすぎてしまうこともある魚。

そして、繁殖にこだわることで追求できる面白さのある魚です。

たとえば、放置繁殖には、手間がかからなかったり、増えすぎの防止になることもあったりなどのメリットがありますが、本格的な改良をしたい場合は、より、稚魚を確実に得られ、管理のしやすい別のスタイルを選択したほうがよい結果を産みやすくなります。

 

だからこそ、いろいろな繁殖方法に目を向け、自分にあったスタイルを見つけていくと、より楽しめると思うのです!

 

アクアライフブログでは、以下記事にて放置繁殖を含む複数の繁殖スタイルを解説していますので、どうぞ参考にしてください。

 

それでは、本日もアクアライフブログをお読みいただきありがとうございました。