みなさんこんにちは。
アクアライフWEB編集部です。
今回は、覚えておきたい熱帯魚雑学の紹介です。
「グッピーは産卵しない」
本日は、そんなお話から、卵胎生という言葉についてちょっと掘り下げていこうかと思います。
待てども待てどもグッピーは産卵せず
魚は卵を産み殖える。
そんな印象を持っている人は多いかもしれませんが、グッピーはそこに該当しない魚です。
卵ではなく、子どもを産む。
グッピーはお腹の中で卵を孵して子どもを産むというメカニズムを持っており、卵の時代はお母さんのお腹の中で完了してしまうのですね。
だから、グッピーの繁殖水槽では、稚魚を見かけても卵を見かけることがないというわけです。
卵胎生と胎生の違いは……難しい?
子どもを産むとなると「人間と同じ仕組み?」と思われるかもしれませんが、実はちょっと違ったりします。
人間は、母体から胎内の子へと栄養供給がなされている「胎生」と呼ばれる生物です。
対して、グッピーは「卵胎生」と呼ばれる、また別のメカニズムを持った生物です。
母から栄養供給される人間と違い、グッピーの子どもは卵の栄養だけを使って育ち、生まれてくるのですね。
卵胎生は魚類、爬虫類など、意外なほどいろいろな生物に見られる繁殖形態です。
ただ、少し踏み込んだ話をしてしまうと、卵胎生と呼ばれる繁殖形態の中にも様々なものがあり、卵胎生と胎生は「厳密な区別をすべきではない」という話なども出ていたりします。
このあたりは学術的な話が絡んできて、ちょっと難しいのですが……頭の片隅に入れておくと、いろいろな見方ができてよいかもしれません。
アクアリウムの世界では、魚の特性を表すために卵胎生という言葉がよく用いられており、同じような繁殖形態をもつグッピーやソードテール、プラティなどは卵胎生メダカというカテゴリーにまとめられています。
ただ、子どもを産むメダカの仲間が全て卵胎生メダカに属するかというと、そうではありません。
ハイランドカープという魚の子どもは、胎内で親からの栄養供給を受けるという、卵胎生メダカとは違うメカニズムを持っており、真胎生メダカと呼ばれているのです。
子どもを胎内で育てるための、様々なメカニズム。
言葉の区別はちょっと難しいですが……卵胎生と“呼ばれることもある”生物たちの繁殖形態には、驚くような話がたくさんあるのでぜひ調べてみてください!
また、卵胎生の代表種のひとつであるグッピーの飼育法については、以下記事にて解説しております。
その不思議な生態を実際に見てみたいという方は、どうぞ参考にしてください!
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