みなさんこんにちは。
アクアライフWEB編集部です。
前回は「模様」について紹介しました。
今回は金魚の特徴的な「体色」について紹介したいと思います。
金魚Q&Aとは 金魚Q&Aは金魚に関する様々な疑問に理科教諭、生物部顧問であり金魚の研究なども行なっている川澄 太一(かわすみ たいち)さんにお答えいただく連載です。一回一回独立したQに答えていくので、まとめて読んでいただいても、気になるQだけ見ていただいても、どちらでも大丈夫! 金魚Q&Aの更新情報はアクアライフ編集部のTwitterでもお知らせしておりますので合わせてご覧ください。 |
Q:赤、白、黒…金魚の色の種類一覧!
赤だけではなく様々な色があります
金魚には様々な色があります。
赤だけではありません。
黒、白、銀、青、黄、茶、金(赤ではありません)があります。
下の2匹の金魚は特にたくさんの色をもっている金魚です。
様々な色が複雑にからみあって、独特の存在感を出しています。
とくに複数の色の鱗が混在しているところは、深みのある、なんともいえない色で、すばらしいの一言です。
金魚といっても、きらびやかな色ばかりではなく、下の写真のように銀色一色のものもいます。
とても味わい深い色合いで、カラフルな金魚と同じくらい魅力的です。
このような落ち着いた色合いのものは、大きくなると独特の風格が出てきます。
前回はキャリコ柄を紹介しましたが、キャリコのように透明な鱗を持つ金魚が、黒をもたないと下の写真のような金魚になります。
こういう色を桜(さくら)という言葉を使って、桜水泡眼、桜琉金などといいます。
桜によく似ていますが、鱗のふちがところどころキラキラしていて、網目透明鱗をもつ品種には、紅葉(もみじ)という言葉がつきます。
これには紅葉琉金、紅葉らんちゅう、紅葉和金、紅葉オランダなどがいます。
紅葉体色で赤と白の更紗模様の金魚は、あまりにも見事なので見るたびにゾクゾクします。
また、色のバリエーションも増えています。
この金魚は赤ではなく黄色でイエローコメットという品種です。
私が原宿で行なっている金魚の展示会ではこの黄色が特に人気でした。
これからこの黄色は人気が出てくると思います。
これらの色は、ほとんど鱗についているものですが、そうではない色もあります。
青色です。
透明な鱗をもつと、皮膚の深い位置などに沈着している黒の色素が透き通って、薄く青に見えるのです。
これを浅葱(あさぎ)ということもあります。
私の経験では、この青は成長とともに消えることが多いと感じてます。
その理由として、成長して肉付きがよくなって黒の色素が隠れてしまうからではないか、という意見を聞いたことがあり、なるほどと思いました。
ただ、数は少ないものの、成長してからもきれいな青をもつ金魚もいます。
どのような飼育方法をすれば青を保てるのか、私も今後調べてみます。
最近よく市場に出回ってくるようになったドラゴンスケールという品種では、下の写真のように黄金色のものもいます。
これからも、いろんな色が出てきて私たちを楽しませてくれるのではないでしょうか!
成長の過程でも変化します
金魚の色は成長とともに変化していきます。
そこが面白いんです。
下の個体は2年あまりでこんなに色が変わりました。
一般的に、黒は消えやすく、その下に隠れていた赤が出てくることが多いです。
これは余談ですが、金魚が稚魚のときに迎える褪色(たいしょく)という現象は、毎日観察してていても飽きないくらい色の変化が激しい時期です。
私が主に飼育しているのは琉金ですが、それ以外の品種、黒出目金などは、この時期にもっと黒が濃くなるそうです。
一度見てみたいものです。