みなさんこんにちは、アクアライフWEB編集部です。
2020年11月6日~20日の間に募集した、第1回 アクアライフ川柳。
本日いよいよ発表です。
優秀作品10選、そして特選はどの川柳に……!
素晴らしく、味わい深いアクアの川柳がずらりと登場しますので、ぜひごらんください!
6回選考して、やっと5つの作品を選ぶことができました。
みなさんの川柳を通して、いろいろなアクアリウムを見させていただいた気もします。
みなさんこんにちは。 アクアライフWEB編集部です。 本日、2020年11月6日より第1回 アクアライフ川柳を募集開始いたします! 応募方法は以下の通り。 Twitterにて簡単に参加できますので、みなさん …
アクアの雑談 アクアの雑談は、その名の通りアクアリウムに関する「雑談」をお届けする連載です。お題は回ごとにいろいろ! 雑談いたしますのは、月刊アクアライフ前編集長の山口 正吾(やまぐち しょうご)と、アクアライフWEB編集部の板近 代(いたちか しろ)。雑談ならではのお話を、どうぞお楽しみください。 |
たくさんのご応募ありがとうございました!
山口:この度の川柳の投稿、何通くらいありましたかね。
板近:実は結構ギリギリまで選考に一所懸命で、正確な数を数える余裕がなかったんですよね。
山口:私は、はじめに気になった投稿を収集したのですが、70作品くらいありました。気になった作品だけでその数ですから、少なくともその数倍あると思います。
板近:そこから絞り込んだんですか。
山口:そうですね、70作品を何回かに分けて選考しました。気に入ったものを残す形で。最終的には6回選考したかな。
板近:そうやって選考されたんですね。私は、投稿をリアルタイムで追っかけたりもしていたんですね。Twitterでハッシュタグ(#アクアライフ川柳)検索をして。
山口:選考しながら楽しめそうです。
板近:実際面白かったですね! さすがに、応募期間中ずっと見続けることは不可能ですが、運良く投稿のピーク時と思われる時間帯を見ることができまして。
山口:投稿が集中した時間帯ですね。
板近:ええ、ほんと次々に投稿があるんですよ。それがもうすごく嬉しくて。
山口:投稿者同士のコミュニケーションもありましたよね。楽しそうだったなぁ。
板近:川柳で会話されている方もいましたよね。
山口:一瞬でもアクアライフ川柳で楽しんでもらえたら本望ですね。
板近:ですね。改めまして、みなさん投稿ありがとうございます。
山口:ありがとうございました。では、発表いきますか。
板近:いきますか!
第1回 アクアライフ川柳 優秀作品10選!
板近:まずは私と山口さんが選んだ5作品、合計10選の優秀作品の発表ですね。
山口:選考はそれぞれが個別に行なっていますし、お互いどの作品を選んだかを知りませんから、もしかすると重複する作品があるかもしれませんが。
板近:ええ。山口さんの選考作品、とても楽しみです。でもほんと、いい作品だらけで絞るのが大変でしたね。
山口:では、私から発表させていただきます。
板近:お願いします。
山口:『水中を エンゼルフィッシュ キラリ舞う』@umechan77221さん
板近:すごく綺麗ですよね……浮かぶ情景もそうですが、言葉の流れがとても。
山口:最近、個人的にエンゼルを追っかけていることもあって情景が思い浮かびやすく。また、キラリというのがいい。
板近:シンクロしたところがあったんですね。
山口:そうですね。アクアリウムの川柳であることが誰にでもわかるし。
板近:たしかに! 「水中」をという言葉からはじまるのも、大きいですね。
山口:今回はアクアリストというコミュニティの中での募集なので、過剰な説明はいらないと思いますが、それでもアクアとすぐにわかる、水が感じられるこの作品は目をひきましたよ。
板近:エンゼルフィッシュが本当に輝いていますよね。
山口:エンゼルフィッシュはワードとして強いとも思いました。
板近:また、舞うというのがいいですね。
山口:いいですね。では、板近さんどうぞ。
板近:『心地よい 水の音する 濾過装置』@mk_reopaさん
山口:この作品、板近さん好きそうだなぁと思っていました。
板近:あ、思いましたか。
山口:どんなところが気に入りました?
板近:感想としてあまりにもシンプルすぎてお恥ずかしいのですが。ろ過装置って心地よい水の音するよなぁと……。
山口:(笑)
板近:もう、そのままですね(笑)。
山口:心で感じたわけですね。
板近:そうですね、もうスッと入ってきて。
山口:私は川柳や俳句はからっきしですが、心は大切と思っています。それでも選考者という立場での解説などできますか。特にここが! という。
板近:特にここが! ですね。えっと、私は自宅で選考していたんですね。自分の部屋で。それで、その横でずっとなってるわけですよ、上部式の落水音が。
山口:ええ。板近さんは部屋に水槽を置いていると以前話していましたよね。
板近:はい。それで上部式の落水音ってずーっと聞こえているというか、あたりまえに存在し続けている状態じゃないですか。
山口:はい。
板近:まるで、その落水音のように自然に入ってきたんですよ、この川柳は。
山口:一期一会というか、タイミングも影響します。そのときにいた場所も。
板近:『心地よい 水の音する 濾過装置』という言葉の並びがいいんですかね。
山口:なるほど。
板近:ずっと見ていても疲れない、そんな川柳だなぁと思います。ずっと聞いていても疲れない水の音のような。ドスンとくる感じでもなく、ほんと心地よい感じ。
山口:肩肘張っていないということですか。
板近:ああ、かもしれませんね。とても自然体な川柳なのかもしれません。
山口:板近さんにフィットしたわけですね。
板近:とてもフィットしましたね。
山口:そろそろ次にいきますか。気に入った作品ですから、キリなく語れていしまいますし。
板近:ええ、ほどほどにしておかないと10選が終わらないですね(笑)。
山口:『いつの間に 腕についてる ロタラの葉』@Oja_AQUAさん
板近:作業してるといつの間にかついてますよね、水草って(笑)。
山口:トリミングかな? なんにせよ夢中になって水槽に手を入れている様子が伝わってきましたし、また、水草に対する愛着みたいなものも感じました。
板近:ええ、伝わってきます。
山口:ロタラの類は葉が柔らかいし、張り付きやすい。私も同じような体験をしてきたし、共感できるなぁと。
板近:趣味の川柳らしい共感で、いいですね。
山口:ではお次、板近さんどうぞ。
板近:『買わないぞ 今日は見るだけ 水合わせ』@kuronekoAquaさん
山口:……ほう。私からするとちょっと難解という気がしますが、解説お願いできますか。
板近:実は私もこの川柳、一瞬戸惑ったんですよ。どういうことかなって。
山口:はい。
板近:でも、しばらくして、この川柳は「結局買っちゃった」という場面をすっとばして水合わせのシーンに飛んでいるのかと気がつきまして。それに気づいた時に、見事だなぁと。
山口:補足するなら『買わないぞ 今日は見るだけ 誓い立て 一時間後には 水合わせ』ということですか。
板近:五七五七七を狙ってみました?
山口:うまくいきませんでしたが(笑)。ともあれ、その飛ばし方が板近さんをグッと惹きつけたわけですね。
板近:はい。この魚を家の水槽に泳がせたい、そんな熱い思いが「買っちゃった」というシーンを飛ばさせたのかもしれませんね。
山口:魚の衝動買いを否定しない私としても、これはいい作品ですね。
板近:選考の時の話をちょっとさせてもらうと、私は全投稿作品を何周もしながら選んでいったのですね。この川柳のすごさは一周目には気がつけなかったんですよ、何周目かに「ん? あ…………ああ!」って。
山口:丁寧に見ていくことは大切ですよね。しかし意外だなぁ……。
板近:意外ですか?
山口:ええ、お互い全然違う作風を選んでいるじゃないですか。
板近:たしかに、まだかぶってないですね。ひとつも。
山口:選ぶセンスがぜんぜん違う。まあ、同じだったら一人でやればいいわけで。
板近:たしかに(笑)。
山口:二人だからこそ深みも出ようというものです。では、次いきますか。
板近:お願いします。
山口:次の川柳は自虐系の川柳です。
板近:自虐系ですか。
山口:『髪の毛も ピンチカットで 増えないか?』@ABE34528597さん
板近:なるほど、この川柳! たしかに自虐系かも。
山口:私もいい年齢であるし、これができたら本当にすごいことだぞと。髪の毛が、切れば切るほど増えていく……まさに魔法です。
板近:分岐をしていくんでしょうか。
山口:ということなんでしょうね。有茎草をカットする、その手前の節から脇芽が出るように、根っこは一本、先の方は数本と。
板近:美容師さん大変そうですね。
山口:そういう現実的な話ではないので(笑)。ともあれ、これができたら革命ですよ。
板近:もはや進化です。
山口:いろいろ語っていますが、単純に笑ってしまったのが大きい。たくさん笑える作品もありましたが、川柳らしい笑いというか。
板近:たしかに、川柳ならではかもしれません。
山口:では、板近さんどうぞ。
板近:『ディスカスの 餌より安い お昼代』@tomoakiueno0223さん
山口:これも自虐風味です。ディスカスフード、結構値段するからなぁ。
板近:ええ、結構しますよね。私はこの川柳を見た時、なんか嬉しそうだなぁって思ったんですね。
山口:魚に尽くす姿が見えた?
板近:ええ。
山口:喜んで尽くす姿が。
板近:はい、お昼代より高くても構わないという心が。
山口:アクアリスト特有かもしれません。
板近:愛を感じるというか、ほんと嬉しそうだなぁって。
山口:……愛ですか……うん、そう言われればそんな気もしてきましたね。
板近:ええ。ほんとなんか、文字で見ただけなんですけど「めっちゃ嬉しそうに言いますね!」って感じがして素敵だなぁと。
山口:しっかりと受け止めているんですね。咀嚼されているというか。
板近:いや、勝手な想像なんですけどね(笑)。
山口:五七五からいろいろ考えてみる、板近さんはその考えの量が大きいなと。
板近:ありがとうございます。投稿者さん、間違った解釈をしていたらすいません。
山口:まあ、読み手によって、解釈がいろいろとあってもいいんじゃないですか。
板近:ほんと、川柳って不思議だなぁと思いましたよ。意識して裏を想像しようとしているわけでもないのに、いろいろ伝わってくる気がして。では、山口さんどうぞ。
山口:『増えていく 買いたい魚 リボ払い』@yamamotogodmaxさん
板近:リボだけカタカナで目立っているのがきますね。
山口:感情とシステムの関係が浮き彫りに見えてくるというか。これも自虐系なんでしょうが(笑)。
板近:どうしても欲しい魚がいたんでしょうね。
山口:リボ払いは金利がきついですからね。それが頭でわかっていても魚の魅力には抗えない、欲しいとなったら買うしかない。私はそういう人間じゃないので、その決断に憧れたりもします。
板近:私も実はリボ払いって使ったことないんですよね。
山口:私も使ったことはないのですが、金利だなんだとあれこれ考えなければ、欲しいものを買っても月々の支払いが同等というのは、すごいシステムです。
板近:はい。アクアだけでなく、二人してリボ払いについてまで考えさせられる。技あり川柳でしたね。
山口:技ありというか。問題提起であったのかもしれません(笑)。では、お次をどうぞ。
板近:次の川柳なんですが、これはリアルタイムに投稿を追っていた時に衝撃を受け、そのあと募集期間が終わって選考をはじめたときにも目について、何周しても目について……という、とても印象の強かった作品です。
山口:お、それは楽しみです。
板近:『45 60 90 120』@haya2001eeさん
山口:……なんだろう。不思議な感覚。
板近:規格水槽のサイズですよねこれ。
山口:ええ。
板近:これ、アクアリストしかわかんないと思うんです。
山口:すぐにわかるのは、アクアリストならではですよね。
板近:ええ。それがいいなと。
山口:数字だけで、いろいろなものが脳裏に浮かびますね。大した作品です。
板近:はい。もうなかなかコメントが出てこない。
山口:選考したんですから捻り出しましょうよ(笑)。
板近:はい(笑)。まず、初見でのインパクトがすごかったですよ。
山口:なんの説明もないですから。
板近:たしかになんの説明もないですね。
山口:そこがいいんだと思うんですよね。
板近:ええ、そう思います。
山口:空の器からいろいろなことを考えさせる。
板近:すごくソリッドなんですよね、しかも数字というのがすごい。だんだん数字が大きくなる並び順も綺麗だし、川柳としてのリズムもいい。よくこれを見つけたなぁと、もうすごいなと。
山口:「なんとか道」の世界に通じるものがあるのかもしれません。茶道とか。
板近:なるほど、アクアライフ川柳道。
山口:極力シンプルなものを提示して、あとは見るものに委ねる。その手法がある種の芸術のようであると。そんな気もしました。
板近:ええ、芸術的ですよね。先鋭的な感じもするし、安定感も感じる……。数字なのに、筆で書いてもらったやつを飾りたい。そんな気すらしました。
山口:(笑)。では、そろそろ次に行きますかね。
板近:次は山口さんの最後の発表ですね。
山口:『旅先で 熱帯魚屋に 吸い込まれ』@botan_nabeさん
板近:吸い込まれちゃいますよね、熱帯魚屋さんあると。
山口:ええ、コロナでなかなか外出もおぼつかないですが、そこにきて旅先という設定が目を引きました。
板近:旅先でふと熱帯魚屋さんを見つけ……という情景が浮かびます。
山口:旅先で熱帯魚屋さんに入っても、大体どうしようもないじゃないですか。買った魚を持ち歩きながら旅を続けることはできないから。それでもドアを開けてしまう
板近:ええ、そうですね。
山口:アクアリストだなぁと。
板近:アクアリストですね。
山口:買いたいものがあっても買えない、それがわかっていても入っちゃう。
板近:入っちゃうんですよね。旅先の熱帯魚屋さん、どれもいい思い出だなぁ。
山口:アクアリストという人種をよく表現している気がしましたよ。では、板近さんのラストどうぞ。
板近:『南米の 泳ぐ魚に 思い馳せ』@evasan_kさん
山口:……これも少し想像させる領域が大きいですね。どこで泳ぐ魚? 水槽? 現地? などなど。板近さんはどんなことを思いましたか?
板近:水槽を泳ぐ魚を見ながら空想しているのか、それとも図鑑を見て思い描いているのかまではわかりませんが、広大な自然の中に生きる現地の魚に思いを馳せる。そんなイメージがよかったですね。
山口:その想いを馳せる感じに、共感があったとか。
板近:ええ。アクアリストが現地を想像するとなると、いろいろあると思うんですよ。ただ単に、想像して楽しんでいたり、飼育のヒントを探していたり。
山口:はい。
板近:基本的に、日本にいると、熱帯魚とは水槽の中にいる状態で出会うわけじゃないですか。で、多くの人が、というか、ほとんどの人が現地を見たことないと思うんですよ。
山口:そうですよね。
板近:私もよく想像するんですね、現地を。それで、この川柳を見た時、幼い頃のことを思い出しまして。アクアライフ開いてるんですよね、その私が。アクアライフを見ながら、アマゾンの水中世界を想像している。
山口:実際にそういうことがあった?
板近:実体験ですね。
山口:じゃあ、思い出されたんですね。
板近:ええ。今ではアクアライフブログというかたちで関わらせていただいていますが、当然当時はそんな未来が待っているなんて想像もしておらず。
山口:はい。
板近:なんか、この川柳からいろいろ振り返っちゃって。なんだかんだずっとアクアリウムが好きなんだなぁ……としみじみ。
山口:五七五の短い文章ですが、だからこそイメージが膨らむというか。ノスタルジックな気分にもなったり。
板近:ええ。川柳の中にある広がりを、味あわせていただいた気もしますね。
第1回の特選川柳は……!?
山口:それで、特選を選ばなくてはなりませんが、ひとつだけ選ぶことはできますか。
板近:これはまた難しいですよね。
山口:全然テイストの違う作品をお互いが持ち寄っているし。
板近:ここまで絞るのも大変だったのに、そこからさらに絞るわけですもんね……。
山口:さらに二人の意見をすり合わせて一点を選ぶ。これは難しいですよ。
板近:ですね。うーむ……。
山口:お互いがひとつずつ選ぶのはどうですか。相手の川柳から。
板近:ああ、それはいいかもですね。
山口:選んだ人の気持ちを想像しながら選ぶわけです。
板近:はい! そうしましょう! では、もう一回読み返す時間をください。
山口:私もちょっと読み返します。
板近:こうして、選んだ人の気持ち……私からすると、山口さんの気持ちを想像するというのもまたいいものですね。これも川柳の楽しみ方かもしれない。
山口:ええ。…………よし、決まりました。
板近:私も決まりました。
山口:では板近さんからお願いします。
板近:『旅先で 熱帯魚屋に 吸い込まれ』@botan_nabeさん
山口:どんなところが気に入りましたか。改めて。
板近:山口さんから「アクアリストだなぁと」という言葉を聞いた時に、この作品を選ばせていただきたいと思いまして。
山口:そこは大切ですね。
板近:私の感想も「アクアリストだなぁと」なんですね。それ以上の言葉が出てこない。そこが決め手でした。
山口:そんなものかもしれません。
板近:ええ。これだけアクアな作品が並ぶ中で「アクアリストだなぁと」という感想があえて出てくるってのも、すごいことだなぁとも思います。
山口:旅という言葉が、そんな思いを増幅させるのかもしれません。
板近:そうかもしれませんね。旅先のお店だからこそ、アクアリスト感が際立つというか。
山口:なんにせようまく言葉がはまっています。
板近:では、山口さんは私の選出からどの作品を選びましたか?
山口:『45 60 90 120』@haya2001eeさん
板近:選考された理由はなんでしょうか?
山口:私にないセンスであったので。投稿者のセンスもそうだし、そこをきちんと読み取った板近さんのセンスも。
板近:きちんと読み取れていましたかね。
山口:板近さんが発表したときに「あれ、なんでこの作品を私は選外にしたんだろう」と思いましたから。魅力的な作品であったと思います。
板近:魅力的ですね。びっくり度がすごかったですよ、これを見たときは。
山口:はじめに「ある程度、多くの人に情景が浮かんだ方がいい」みたいなことを書きましたが、それとは別の方向で。狭く深く刺さる。大したものだと思いました。
板近:まさに「お見事!」的な感じがあると思います。
山口:はい。というわけで、特選は@haya2001eeさん、@botan_nabeさんの2名となりました。おめでとうございます。
板近:おめでとうございます!
山口:特選に選ばれた2名様には、月刊アクアライフ編集部Twitterより景品の送付についてDMを送らせていただきますので、よろしくお願いいたします。
板近:フォローを解除してしまうとDMが送れない場合がありますので、解除しないようお願いいたします。
選考後記
山口:最後に選考について思ったことなどをチラリと話しますか。
板近:はい。
山口:どうでしたか、この度の一連の投稿から選考までを振り返って。
板近:そうですね、川柳企画は山口さんからかつてやっていたことを聞き、ブログでもやりたいとお願いしたところから始まるわけですけど、本当にやってよかったなぁという思いです。
山口:楽しかった?
板近:めちゃくちゃ楽しかったんです。
山口:楽しかったですよね。
板近:はい。嬉しさもすごかったですね。たくさん投稿してくれて。
山口:あまりにも数が多いので、選考を想像して恐ろしくもなりましたが(笑)。
板近:実は私は、選考に入る前は、かなり身構えていまして。
山口:それはなぜ?
板近:作品だけを見るぞ! と、かなり意気込んでいたんですね。
山口:というと?
板近:選考のために作品を見ていくと、川柳以外の要素……例えばアイコンだったりが、いろいろ目に入るわけじゃないですか。今回はTwitterでの募集でしたから。
山口:なるほど。
板近:いい川柳を見たら「この人どんな魚飼ってるのかなぁ」とかワクワクしてしまうのもアクアリストの本能なわけで。
山口:つい見てしまう? 川柳以外を。
板近:アイコンが魅力的なお魚である確率も、めちゃくちゃ高いですからね(笑)。なので、そういうのを見ちゃうと、いろいろ情景が浮かびやすくなっちゃったりするのかなぁとかいろいろ事前に考えちゃって、身構えていたんですね。
山口:結局は見た? 見ない?
板近:なんだかんだ、見ちゃったりもしたんですけど、でも心配していたように、選考に影響することはなかったですね。
山口:それはどうしてですか?
板近:きっと、作品の力だと思うんですよ。あと、アクアの川柳であったというのもあるかもしれない。いい川柳だから、川柳だけが入ってくる。そのあとに飼育されている魚を見たとしても、その魚への思いやアクアリストとしての経験が川柳となっているわけだから、選考がブレることはない……そんな感じだったのかなぁと。
山口:なるほど。ともあれ真摯な姿勢といいますか。
板近:ありがとうございます。いや、でも大変でした。選んでいる時は夢中で、しかもすっごく楽しいので、気がつかないんですけど……ふっと間を空けると想像以上にエネルギーを消費している。
山口:頭が痺れていますよね、選考のあとは。
板近:あ、痺れていますね。たしかに。
山口:集中しているから。思ったより頭を使っている。
板近:川柳濃度でいえばとんでもない濃さですし。こんなにたくさんの川柳を見たのは、生まれてはじめてですよ。
山口:たしかに濃いですよね。量も多いし。
板近:ぜひみなさんも、#アクアリウム川柳でTwitter検索して、体験してほしいですね。あれだけいろんな人の、アクアリウムを思って書いた川柳を見るという体験は、なんていうんですかね、もうすごい体験ですよ。
山口:ですね。ぜひ検索してください。
板近:ええ、ぜひ。山口さんはなにかありますか?
山口:うーん、私はそこまで身構えたということもないんですが。そもそも編集は選ぶ作業が多いし、慣れはあります。
板近:山口さんの場合、川柳の選考も以前に雑誌の方でやられていましたもんね。
山口:はい。それに最近は色々と審査の依頼もあったりで。ただ、審査においては、審査する方も審査されているんですよね。
板近:審査されている?
山口:審査した結果を見れば、その審査員がどんな人間かわかるじゃないですか。
板近:審査結果を通して、ということですね。
山口:はい。昔は少しでもいい人間に思われたいから背伸びしていたりしましたが。でも、最近はありのままというか虚勢をはらなくてもいいやと思えてきて。
板近:なるほどです。
山口:今回もそんな自然体を意識して審査にあたったのですが。
板近:はい。
山口:普通に川柳を楽しんでしまっていて。
板近:楽しかったですよね、ほんと。
山口:笑いながらTwitterを見ていました。たくさんの投稿には感謝しかないですね。楽しい時間をもらえたので。
板近:ええ、本当に感謝しかありません。最後にひとつ面白いなぁと思ったことを話してもいいですか。
山口:どうぞ。
板近:川柳ってだいたいスタイルの決まっているものじゃないですか。五七五を基本とするというか。もちろん字余りとかもありますが。
山口:はい。
板近:そんな中でも、投稿の仕方がいろいろあったんですよね。あえて空白の行をはさんだり、語尾に絵文字がついていたり。川柳とは別に一言添えてあったり。
山口:みなさん工夫されていましたよね。
板近:それがなんとも面白いなぁと。だからこそみなさんにはTwitterで検索してほしいと思うんですよ。あのライブ感を味わってほしい。
山口:私からもおすすめします。
板近:本日何度目かになりますが「#アクアライフ川柳」でぜひ! 次回開催する時は、募集期間中をリアルタイムで追って見てもらいたいですね。あの時だけしか味わえない感覚もきっとあると思いますし。
次回開催詳細は後日発表!
山口:第2回はどうしましょうね。
板近:ええ、もう開催しますか? それとも後日。
山口:どちらでもいいですよ。そうそう、次はお題を決めたいですね。今回はアクアリウムに関する川柳ならなんでもありでしたが。毎回の変化を楽しみたい。
板近:いいですね。
山口:年末年始はどうですか、お正月と川柳って相性よさそうだし。
板近:新年早々アクアの川柳を考えるって、なかなかのアクアリストっぷりで素敵ですね。
山口:年始からアクアに染まってもらいましょう。令和3年も存分にアクアを楽しんでもらうためにも!
板近:はい! お題、開催日が決まりましたら当ブログ、アクアライフ公式Twitterで告知いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
山口:よろしくお願いいたします。