みなさんこんにちは。

アクアライフWEB編集部です。

近年話題になっている改良メダカのヒレの形質の一つに「リアルロングフィン」というものがあります。

この記事では、まず改良メダカのヒレの変化の基本をおさえ、急速に知名度を増してきた「リアルロングフィン」についても触れていきます。

メダカQ&Aとは

メダカQ&Aは、専門店にて長くメダカ飼育に携わられている大場 貴保(おおば たかやす)さんに、メダカ飼育の素朴な疑問や繁殖のコツなどについてご回答いただく連載です。メダカ好きの方は、ぜひ興味のある質問から覗いてみてください!
メダカQ&Aの更新情報はアクアライフ編集部のTwitterでもお知らせしておりますので、あわせてご覧ください。

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Q:ヒレの変化は11種類に分類できます

ヒレの変化11種類を覚えよう

まず、ヒレの形の変化にかかわる形質(特徴)について簡単に紹介します。

改良メダカのヒレの変化は、サムライ、菱尾、マルコ、メラー、スワロー、ヒレ長、ロングフィン、ワイドフィン、リアルロングフィン、モルフォ、フサヒレの11種類に分類されます。

サムライ

サムライはセルフィンとも呼ばれる形質で、背ビレが二枚に分かれているものをいいます。

菱尾(ひしお)

尾ビレが菱形になっているものを菱尾と呼んでいます。通常、ヒカリ体型の個体がこの形状の尾ビレを持ちますが、普通種体型やダルマ体型の個体に見られる場合を区別して「菱尾」と分類しています。

マルコ

背ビレがなくなる形質です。

メラー

各ヒレが複数枚に分かれるものをいいます。鰭膜(きまく:ヒレの条と条の間にある膜)が欠如した結果、ヒレが何枚かに裂けているように見えます。ヒレ自体は伸びていません。

スワロー

ヒレの軟条が部分的に伸びる形質です。伸び方は不規則で、個体により異なります。

ヒレ長

松井ヒレ長や天女の舞とも呼ばれます。全てのヒレが全体的に伸長します。また、ヒレの形状は様々に変化します。

ロングフィン

背ビレとしりビレの軟条が伸長します。軟条のみが伸びるため、ヒレはギザギザしたシルエットになります。

ワイドフィン

しりビレ、背ビレの幅が広く、軟条の数が多くなります。

モルフォ

尾ビレが扇状になり、ヒレの縁が細かくギザギザした形状になります。

フサヒレ

ヒレの軟条が途中で分岐し、房(ふさ)状になったものです。

ヒレの変化の中でも、スワロー、ヒレ長、ロングフィンなどのヒレが長くなる形質を取り入れた品種は特に人気があります。なおリアルロングフィンは、これら3つのヒレが長くなる形質の後にリリースされた一番新しいヒレが伸びるタイプです。次の項で詳しく紹介します。

リアルロングフィンってどんなもの?

リアルロングフィン

リアルロングフィンには、すべてのヒレが元の形を維持したまま1.5倍以上の大きさになるという特徴があります。

すべてのヒレが伸びる点では、ヒレ長と変わらないのですが、元のヒレの形状を維持したまま伸びる点で違いがあります。※ヒレ長は尾ビレが扇状になるなど、形状の変化が見られます。

ロングフィンと名前が似ていますが、全くの別物で、ロングフィンは背ビレ、しりビレの軟条だけが伸びる特徴です。この変化はオスにしか出てきません。一方、リアルロングフィンはメスもヒレが大きくなります。以前からリリースされていたロングフィンと区別するために、リアルロングフィンという名前でリリースされました。