みなさんこんにちは。

熱帯魚Q&A編集部の板近 代です。

 

本日の熱帯魚QAは、熱帯魚に購入した初日から餌をあげてもよいのかというお題になります。

魚のお迎えにも関係する『はじめてのごはん』のお話。

どうぞ、よろしくお願いいたします!

熱帯魚Q&Aとは

熱帯魚Q&Aは“熱帯魚専門編集部”が、熱帯魚の飼育などに関する質問にお答えしていく連載です。熱帯魚Q&Aの更新情報はアクアライフ編集部のX(旧Twitter)でもお知らせしておりますので、あわせてご覧ください。

熱帯魚Q&A一覧はこちらから

熱帯魚は、購入初日に餌を与えないほうが良い?

餌を食べるベタ Photo by S.Itachika

「熱帯魚は、購入初日に餌を与えないほうが良い」という話を聞いたことがある方は、意外と多いのではないでしょうか。

私自身もこれには概ね同意で、原則として自宅の水槽に迎え入れた初日は餌をあげないようにしております。

 

理由としては、水槽に導入したばかりの魚はすぐには落ち着かない場合が多いということ。

導入した直後の魚は呼吸があらかったり、水槽内での居場所が定まっていなかったりと、なにかと“落ち着きがない状態”にあることが多いのです。

もちろん、いきなり我が物顔で泳ぎ回る図太い魚もいますけれど。

 

ともあれ。

落ち着いていない状態で餌を与えてしまうと余計な負担となってしまう可能性もあるので、ある程度時間をあけてから餌をあげることが推奨されているのだと思います。

その一つの目安が“翌日から”ということなのでしょう。

一日空けば、水槽の水にもだいぶ馴染んでいますし、輸送の疲れもある程度とれているはずですからね。

 

多くの種類の熱帯魚は数日間の絶食に耐えられるため、焦って餌を食べさせるより落ち着くまで待った方がリスクがすくないという見方もできます。

食事には“消化というエネルギーを使う”という面があることにも、注目してみましょう。

ゴールデンレオパードタティア好物
冷凍アカムシを食べるゴールデンレオパートタティア。暗い時間帯に活発になる魚なので、食べない時は消灯してしばらくしてから餌をあげてみよう Photo by N.Hashimoto

初日に餌をあげたら問題ある?

過去には私も、水槽に迎え入れたばかりの魚に餌を与えてしまったことがありました。

その際、問題なく食べてくれる魚もいましたが、中には、食べない魚もいました。

それらの魚も、翌日や数日後には餌を食べはじめてくれましたので、やはり、新しくお迎えした魚にはある程度時間が経ってから餌を与えるというやり方は、効果的であるのだと思います。

マウンテンスパイニーイール
環境に慣れると、餌を準備しだした時点で反応をしてくれる魚などもいる。写真は人慣れしやすいマウンテンスパイニーイール Photo by S.Itachika

補足として、購入後何日経っても餌を食べてくれない時は、餌が合っていないなどの、本日の解説とは別の問題がある場合があります。

餌やりに自信がない方は、魚の購入前に「この魚は、お店では何を食べていますか?」などの質問をして、具体的な情報を教わっておくと安心かと思います。

補足として

最後に、補足として私が熱帯魚飼育の先輩から教わった話を書かせていただきます。

 

かなりのマニアになると、新しい魚を水槽入れてすぐに“あえて”餌をあげる方もいるようです。

理由としては、水槽内の先住魚が一緒に餌を食べることで、新しい魚を受け入れやすくなること。

また、先住魚に新しい魚が餌と認識されないようにするために、という理由もあるそうです。

どちらにしろ「一緒に餌を食べているから仲間だよね」と、先住魚に刷り込んでいるわけですね。

 

生き物の飼育は奥深く、正解は一つだけではありません。

そのわかりやすい例として、上記の話を掲載させていただきました。

 

Written by 板近 代

熱帯魚QA