みなさんこんにちは。

熱帯魚Q&A編集部の山口正吾です。

自らの手で美しく育てることも飼育の楽しみです。

美しく発色させる方法はあるのでしょうか。

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熱帯魚Q&Aは“熱帯魚専門編集部”が、熱帯魚の飼育などに関する質問にお答えしていく連載です。熱帯魚Q&Aの更新情報はアクアライフ編集部のX(旧Twitter)でもお知らせしておりますので、あわせてご覧ください。

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熱帯魚を美しく発色させる方法

環境や餌による色揚げ

魚種にもよりますが、人の手で魚の色を引き出すことは可能です。

まずは環境。

基本的には明るい環境で飼えば体色は薄く、暗い環境で飼えば体色は濃くなります。

好みにもよりますが、だいたいにおいて濃い体色の方が美しいと感じるでしょうから、色を引き出したいと思ったら、黒っぽい砂を敷いたり黒いバックスクリーンを貼るなどします。

この辺りはバックスクリーンをまとめた記事に詳しいので、そちらを参照してください。

環境つながりでは、錦鯉や金魚では太陽光による色揚げが推奨されることもあります。

室内飼育であっても、太陽光がわずかでも水槽に当たることで体色が美しくなる、または美しい体色が維持できるというものです。

熱帯魚ではあまり太陽光の活用は聞かれませんが、夏場に屋外飼育をしてアピストの色が揚がったという例もありますし、そもそも現地の魚が色鮮やであるのは太陽光のおかげだ、という話もよく聞かれます。

次に餌。

これも金魚や錦鯉ではポピュラーですが、色揚げ用の餌というものが売られています。

熱帯魚用でも、色揚げ成分を配合した餌が売られているので、そうした商品を活用するとよいでしょう。

熱帯魚には様々な体色がありますが、赤色をより濃くする成分が入っている商品が多いです。

つまり、それらの商品は、もともと赤またはそれに近い体色をもつ熱帯魚には効果がある、ということですね。

対象は金魚となりますが、色揚げについてまとめた記事もありますので、よろしかったらご覧ください。

色揚げ成分(アスタキサンチン)が配合されたフレークフード(写真はワイルドフレークプロバイオ/ジェックス)。Photo N.Hashimoto

魚の生態をもとにした色揚げ?

魚は成長によって体色が変わります。

だいたい成熟するとより色が濃くなっていきす。

特に繁殖期にあるオスがメスにアピールする際、またはオス同士が争う際には、ひときわ体色が濃くなります。

「飼育者のテンションが上がるシーン」でアンケートを取ったら、きっと上位に入る瞬間だと思います。

まあ、あまりにも魚が興奮すると色が飛んでしまうこともあるのですが、なんにせよ見せ場ではあります。

さて。

色揚げという言葉には「人の手による」という意味合いが含まれていると思いますから、こうした魚が本来もつ生態を回答として提示するのは、ちょっとズレているのかもしれません。

なんにせよ、単独ではなく複数、またはペアで飼うことで、よりその魚の体色を楽しめることもありますよ、というお話です。

関連して、別コーナーの記事では飼い込むという言葉について考察しているのでよかったらご覧ください。

けっこう文字数があるので、暇つぶしにはなると思います(笑)。

フィンスプレッディング(他の個体に体側を誇示する行動)レッドファントムテトラ。Photo N.Hashimoto
同じくフィンスプレッディングするパロットシクリッド。シクリッドの仲間は、フィンスプレッディングの激しい種が多い。Photo MPJ

 

Written by 山口 正吾

熱帯魚QA