みなさんこんにちは。
アクアライフWEB編集部です。
みなさまのおかげでアクアライフブログも2周年を迎えることができました!
本日は、そんなアクアライフブログを振り返る雑談。
編集部の思い出話などが多い回となりましたが、どうぞよろしくお願いいたします!
振り返りはほどほどに。
こうして2周年の挨拶ができたことがとても嬉しいです! ありがとうございます!
アクアの雑談 アクアの雑談は、その名の通りアクアリウムに関する「雑談」をお届けする連載です。お題は回ごとにいろいろ! 雑談いたしますのは、株式会社エムピージェー出版部長で月刊アクアライフ前編集長の山口 正吾(やまぐち しょうご)と、アクアライフWEB編集部に社外からの協力スタッフとして参加している板近 代(いたちか しろ)。雑談ならではのお話を、どうぞお楽しみください。 |
アクアライフブログ2周年ありがとうございます!
板近:5月12日はアクアライフブログの2周年なんですよね。
山口:おお、アニバーサリーですね。長いようで短いようで……。
板近:ええ。読んでくださったみなさま、SNSなどで応援してくれたみなさま、ありがとうございます。
山口:ありがとうございます。アクアライフブログは私にとってとても大切な場所になっている、そんな気がします。
板近:私もです。今日のお題は……2周年ということで「アクアライフブログ振り返り」なんてどうでしょう。
山口:いいですね。いつも前を向いていたい気持ちもありますが、2年も経てば振り返るのもまた一興かもしれません。
板近:まずはアクアライフブログの成り立ちからですかね。さすがにそれは振り返りすぎでしょうか?
山口:あまり長いのもよくないから、さらっと板近さんからご紹介いただけますか。
板近:はい! うーん。どこから話すか悩みますが…………このブログの軸の一つである「暇つぶし」についてなんてどうでしょう。
山口:なるほど。「いい意味での暇つぶし」たしかに目標にしていました。
板近:開設前の打ち合わせで山口さんから「読者さんの暇つぶしになるコンテンツを大切にしたい」とお聞きして。
山口:私が若い頃は、暇つぶしといえば、紙媒体である事が多かったと思います。電車では皆が漫画雑誌や書籍や新聞を読んでいた。でも今は端末でネットを見られるから、多くの紙媒体はなんというかのかな、公式感、おおやけ感が強くなっていると思うんですね。良い悪いは別にして。
板近:そうおっしゃっていましたね。
山口:そんな時代において、ネットであれば新しい暇つぶしを作れるのではないかなと思っていました。そこに板近さんの提案などもあり、話が動き出した感じです。板近さんは最初から「雑誌」のほうも意識してくれていたので話がスムーズでしたよ。
板近:そう言ってもらえると嬉しいです。月刊アクアライフなど、エムピージェーからはたくさんのよい雑誌、書籍が出ていますから、ブログをやるならば「ブログだけ見ても楽しい」と「紙媒体と合せて見たらより楽しい」と、この両方の要素が必要だと思ってたんです。
山口:どちらの読者さんも大切にしたいと、板近さんも言っていましたもんね。
板近:はい。アクアリウム関連で楽しめる場所がまた一つ増えたらいいなと、そんな思いがあります。
「紙媒体と合せて見たらより楽しい」について
山口:次は、先ほど板近さんが言っていた、このブログの「紙媒体と合せて見たらより楽しい」要素について少し掘り下げていきましょうか。
板近:はい。たとえば「月刊アクアライフ過去編―90年代の熱より―」なんてわかりやすい例ですよね。
山口:あの日の板近さんは本当に楽しそうでした。
板近:いい話をたくさん聞かせていただきましたから! その他にもいくつか、紙媒体を掘り下げたり、関連する回がありますよね。
山口:最近だと、今発売中の月刊アクアライフ6月号に掲載の「#ALベタ写真コンテスト」の作品募集を兼ねた雑談ですかね。
板近:あの雑談は、いつもよりアクセス数が多くて。
山口:最初Twitterで告知したんですけど、なかなか作品が集まらなくて。ブログで告知したら一気に投稿数が増えたんですよね。
板近:ええ。私達も「投稿が増えてほしい」という気持ちでブログにさせてもらったんですが、想像以上の増え方で嬉しかったですね。
山口:本当にありがとうございました。
板近:ありがとうございました。あと、ブログと紙媒体との連携といえば「水草QA」は外せないですよね。
山口:ブログ用に良いネタを探していたし、ブログ発で本を作るという構想がうまくマッチングして。
板近:ブログでの連載から、再編集を加えて書籍として発売。これは、エムピージェーとして初の試みになるのですよね。
山口:昔から構想はあったのですが、やっと形にできました。著者さんとして轟さんにも執筆していただけることになるなど、いろいろとタイミングが合致した。
板近:書籍版、かなり売れているんですよね。
山口:おかげさまで! 本当に嬉しいですね。発売から1ヶ月以内で在庫の底が見えた、当社としてはかなりレアですよこれは。実はもう重版をかけていて。
板近:私もWEB担当としてページの構成や宣伝に関わらせていただきましたが、関われたことを自慢に思える本です。
山口:ブログ版を見てくれた方にも見てもらいたい書籍となりました。再編集でさらによくなっていますし、QAも追加されているのでぜひ!
板近:ぜひ! ではここで一つ、このブログのコーナーの紹介を!
山口:どのコーナーでしょう。
板近:「著者さんとこの本と」です。
山口:さすがに気が利いていますね(笑)。
板近:ありがとうございます。こちらも「紙媒体と合せて見たらより楽しい」コーナーの一つだと思うんですね。
山口:あれもいいコーナーだなぁ。一本目は「レイアウトに使える水草500種図鑑」の高城さん。二本目は「水草QA100」の轟さん。共に私が聞き手なのですが、本にまつわるお二人の意気込みや情熱をお聞きする事ができた。それぞれの本がより好きになると思いますよ。
「ブログだけ見ても楽しい」について
板近:次は「ブログだけ見ても楽しい」についてですかね。こちらもいろいろなコンテンツがあると思いますが……全部説明するのはちょっと長くなりすぎてしまいますよね。
山口:そうですね、ピックアップしてお話させていただきましょうか。板近さん、何かありますか。
板近:いろいろ思い出はありますが、今ここで私が挙げさせていただきたいのはアクアライフブログフォトコンテストですね。
山口:いいですねー。これも板近さんから提案があって、ちょっとやってみようかと。いざ蓋を開けたらとんでもない反響でびっくりしました。
板近:ええ。毎日写真が追加されるのが嬉しかったですよね。
山口:結果発表は、記事にするとなんだかんだ一万文字以上になっていて。これ写真と合わせて雑誌の記事にしたら10ページくらい組めるんじゃないかな?
板近:そんなにですか。
山口:しかも、そんな仕事量を知らずにこなしていて。「ああ、私も夢中になっているんだなと」振り返って思いましたよ(笑)。
板近:写真にパワーがあるから引き込まれるんですよね。
山口:ええ。あとはこのコンテストで板近さんがかなり写真がお好きである事が判明して。それもびっくりしたなぁ。
板近:写真好きというか、カメラ収集好きというか(笑)。
山口:あれからオフでもカメラの相談をしたり……フォトコンをきっかけに、私もカメラや写真が好きになったし楽しくなりましたよ。
板近:あのフォトコンはカメラの楽しみ増してくれますよね!
山口:スマホをきちんと評価する、その姿勢も良いと思いましたね。
板近:スマホで撮った名作もたくさんありました。
山口:雑誌の仕事では一眼ばかりと触れているので、スマホでの撮影とは縁が遠かった。ただあのコンテストで、スマホならではの良い写真があったり、またはスマホとは思えないようなハイクオリティの写真もあったりで、私のスマホに対する感覚を訂正できた気がします。「スマホだからこれくらい」という固定観念を壊してもらいました。
板近:機材それぞれの良さが感じられるコンテストになりましたよね。ほんと、何度振り返っても投稿時に「機材情報」の記載をお願いして良かったなぁと思います。
山口:(笑)。今までいろいろな仕事をしてきましたが、あのコンテストに携わっていた時間の充実度はとても印象に残っています。まだまだ私も勉強不足であると思ったし、新しい価値観に触れる事ができた。自身にとってプラスが多かった気がします。
板近:私もです。
山口:審査はどうでした? 私は以前から審査の依頼を頂戴する事があったし、編集という仕事自体取捨選択が多いから、もしかしたら慣れていた部分があったかもしれない。一方、板近さんはどうだったのかなと。
板近:びっくりするくらい難しかったですね。「余裕を持って審査に臨んでよかった」と、心から思いましたよ。
山口:余裕というと?
板近:時間ですね。
山口:ああ、なるほど。
板近:全部見るだけで終わらないじゃないですか。審査って。
山口:そうですね。そこから絞り込みですから。
板近:だいたい固まってきた頃に、改めて最初から投稿作品を見直すと「この作品すごい」と気がつくこともあったり。
山口:迷うんですよね。投稿者さんの気持ちが伝わってくるから手を抜けないし。
板近:引き込まれて眺めていると時間経っちゃうし。
山口:あるあるですね。独特な時間なんだよなぁ。
板近:とても楽しい充実した時間ではあるんだけれど、それだけではないんですよね。
山口:苦労というのも違うし……。「よし」と思えるまでに決断力だけではなくて、やはり取り組む時間が必要で。そこで板近さんも言っていた時間の量がとても重要になるのかなと。
板近:また終盤がきついんですよ。絞りに絞った作品の中から、さらに絞らないといけない。
山口:そこまでくると頭に血が上っていて客観視ができないから、数日あけたり、散歩に出かけたりしますね(笑)。
板近:私も切り替えるために、間を空けたり、別のことやったりしましたね。あと、審査前は「私が選ばせてもらうなんておこがましい」とか、そういう気持ちに負けそうになるんじゃないかって不安もあったんですね。
山口:なるほど。
板近:でも実際初めてみると、そんなこと考える余裕は無いんです。作品の力に引っ張られて自動で集中しちゃうというか、あれはなかなか他では体験できない不思議な感覚ですね。
山口:普段の生活も変わりますよね。「何が美しいのかな」と考える時間が増えたり、美術的な素養というのかな、そういうものを養うことを意識したり。それは何も美術館に行くなどの直接的な話だけではなくて。
板近:「なぜこの写真を良いと思ったのか」と、自分の感覚を掘り下げたりもしますね。
山口:美しさはそれを感じる心があって初めて成立するものだし、アクアライフブログフォトコンテストは、私たちが成長できるきっかけになっているのかもしれませんね。
板近:ですね。
山口:特に写真は見るのが難しいと思うから。
板近:毎回コメントする前はドキドキです。
山口:(笑)。ちょっと話は逸れますが、アクアライフブログフォトコンテストは、さきほどの「紙媒体と合せて見たらより楽しい」のところで話した「#ALベタ写真コンテスト」と見比べてもらうと面白いかもしれない。
板近:募集はTwitter、対象は愛魚と共通点の多いコンテストですが、結果発表の場所が違いますもんね。
山口:アクアライフブログフォトコンテストはブログで結果発表、ベタ写真コンテストは雑誌(月刊アクアライフ2022年6月号)で結果発表ですからね。これはどちらの媒体が良いという話ではなくて、結果発表の場が違うからこその特色、そんな面白さを感じてもらえると思います。
板近:私も、双方で審査員を担当させてもらって、その違いを楽しませていただいた気がします。
アクアの雑談 誕生裏話
山口:次は何を話しましょうか。
板近:やはり、この連載「アクアの雑談」については外せないのではないでしょうか。
山口:たしかにこのブログはいつのまにかアクアの雑談ばかりになってしまいましたね(笑)。
板近:(笑)。そんなアクアの雑談は、山口さんの提案で。
山口:ブログは最初に話した通り「いい意味での暇つぶし」になるようなコンテンツを大切にしたかったので、ちょっとカジュアルにしたかったんです。雑談はその点良さそうだなと思ったのが、きっかけではあるかな。
板近:他にもいくつか理由があったんですよね。
山口:ええ。私は人が喋ってるのを聞くのがわりと好きであって。ラジオもそうだし、インタビュー記事の聞き手になるのも好きだし。
板近:おっしゃっていましたね。
山口:それと、気がつけば私もアクア業界にわりと昔からいる部類の人間になって。
板近:山口さんがエムピージェーに入社したのが1996年ですね。
山口:なのでなんとなく、紙の雑誌では触れられないようなことをブログで文字に起こしておくのも悪くないなと思い始めたんです。
板近:私はそうしたお話を聞かせてもらえるので、いい立場をいただいたなと思いますよ。
山口:そうですか。私が編集者として若かった頃は、20も歳上の人の話や原稿、特に過去を振り返るお題は遠い昔に感じたし面白かったから。五十路となった私が、そうした話をお伝えする側になるのも意味があるのかもしれないと。もちろん、アクアの雑談の核は昔話ではないので、一部での話ですけどね。
板近:私は昔話シリーズ好きですね。ネオケラトドゥスの記者会見の話とか、好きな魚の知らない話を聞けてテンションあがりました。
山口:あれは私も面白い話だと思う。魚の入荷で記者会見なんて異例だから。しかし、こうして振り返るとアクアの雑談のお題はいろいろですね。世界一綺麗な熱帯魚ほか「○○な熱帯魚シリーズ」もあるし。
板近:お互いにお題に沿った魚を挙げていって、その本質を探る。あの流れは楽しいですよね。
山口:でも、そんな「昔話ではないお題」でも私のキャリアからくる加齢感がこぼれ落ちているかもしれず……(笑)。まぁ、そんなところも面白がってくれたらと思いますよ。板近さんは、アクアの雑談を振り返ってどうですか。
板近:私は最初、「板近さん一緒に雑談やりませんか?」とお誘いいただいたときは嬉しかったんですけど、正直すごく悩んだんですよね。
山口:それはどうして。
板近:一つは、私で良いのかというところですね。これは以前、山口さんには話したと思いますが。
山口:お聞きしましたね。他にも理由があったのですかね。
板近:ええ。私はそれまで、アクアの雑談ほど、自分自身が前に出るコンテンツをやってこなかったので。
山口:たしかに。月刊アクアライフでの連載(熱帯魚なんだもん! 熱帯魚擬人化図鑑)でも「中の人」という名義でしたもんね。
板近:はい。雑談で毎回喋りまくっておいてなんですが、私は人前があまり得意ではなく。たとえば熱帯魚擬人化図鑑では「自分が執筆に集中しやすい状態を維持する」という点も考えて、そういうスタイルにしてきたんですね。
山口:このブログでも「中の人」名義で書くつもりだった?
板近:このブログの準備期間と公開してしばらくは、裏方としての仕事を主に考えていた時期でもあり、記事も熱帯魚飼育のキホンなど、「アクアライフWEB編集部です」として発表するものだけでしたから、そんなに自分個人の名義について考える場面がなかったんです。
山口:なるほど。あ、もしかして板近さんのアイコンがおこじょなのは、人前があまり得意ではないというところから来ているのですかね。
板近:そうですね。アイコンが必要となった際に、熱帯魚擬人化図鑑でイラストを担当されているみるさんにお願いして描いてもらいました。
山口:しかし、そこまで悩ませてしまっていたとはつゆ知らず。
板近:いえ! むしろそのおかげで、新しい世界が広がったというか。おこじょの姿はしていますが、ストレートに自分の経験の話をさせてもらったりしたことで、前にはなかった感覚で仕事ができるようにもなったと思うんです。
山口:それはよかったですね。よく言われることですが、自分に対する自分の評価って案外当てにならないもので。他人からの依頼で初めて適性に気づくという事もあるし。
板近:そういう話は私も聞いたことがありますね。
山口:アクアの雑談を例にするならば、私が何の迷いもなく板近さんに頼んだのだから、たぶん板近さんに適正があったんじゃないですかね。
板近:私が最終的に決断できたのは「山口さんが選んでくれたんだから、きっとできるのだろう」ということでしたね。そこで勇気をもらって。
山口:そうそう、そんな感じで。人に頼まれた時点で大体なんとかなるんじゃないですかね。無責任ではありますが(笑)。
これからもアクアライフブログをよろしくお願いいたします!
板近:こうして振り返ると、私にとってアクアライフブログはもうなくてはならないものになっているのですよね。
山口:私も良い刺激をもらえていますね。実際、紙媒体の企画に繋がったりするし、素直に楽しいと思える刺激もあるし。もっとこのブログをフックにして、いろいろな仕事につなげたいですね。
板近:たとえばなにかありますか。
山口:また新しいQAシリーズをやってもいいし、動画にも手を出したい。
板近:フォトコンならぬ、動画コンテストの話もちらっと出たりしていますよね。
山口:ええ。あれはもうちょっと研究してから、着手したいですね。ところで、もういい時間ですし、こんな感じで本日はどうでしょうか。
板近:はい。まだ振り返りたいことはたくさんありますが……終わらないですね(笑)。
山口:ええ(笑)。そのあたりはまた別の機会にでも。この雑談はまだまだ続いていくわけですから。
板近:はい! ではでは山口さん、最後に読者さんに一言お願いいたします。
山口:お陰様で2年間続けることができました。私の紙媒体の仕事やその他の仕事の関係で、更新ペースが変わったりすることもあるブログですが、途切れないようにはしてきたつもりですので、これからもご愛顧をお願いします。では、板近さんどうぞ!
板近:私はまだまだ至らない所も多いですし、お話できることも少ないかもしれません。ただ本当にアクアライフブログが好きです。
山口:ええ。
板近:……。
山口:?
板近:すいません、言葉に詰まりました。
山口:まあ、そんなに重くならずに(笑)。
板近:はい! なんというか、本当に大事な場所で。この場所に私がいれるのは読んでくれる人がいるからだと思います。なので、これからもアクアライフブログをよろしくお願いいたします!
山口:よろしくお願いいたします!