みなさんこんにちは。
熱帯魚Q&A編集部の山口正吾です。
使っている器具がどれくらいもつのか。
気になる人もいるかもしれませんね。
熱帯魚Q&Aとは 熱帯魚Q&Aは“熱帯魚専門編集部”が、熱帯魚の飼育などに関する質問にお答えしていく連載です。熱帯魚Q&Aの更新情報はアクアライフ編集部のX(旧Twitter)でもお知らせしておりますので、あわせてご覧ください。 |
器具類の寿命
ヒーターの寿命はわかりやすいけれど……
水槽
たくさんの商品があるので一概には言えないのと、そもそも水槽の寿命が断定できるか否か、よくわかりません。
ガラス水槽であれば接着に使われるシリコンの弾力性が10年程度で失われるそうなので、その辺りが目安になるのだろうと思います。
ただ、個人的にはもっと長いあいだ使っている水槽はありますし、取材先でも20年選手のガラス水槽を見かけることがあります。
寿命のサインは水漏れでしょうか。
接着部から水が染み出してきたら、交換したら良いと思います(補修用の接着剤も売られています)。
ただ、それもレアケースとは思います。
水槽台
これも使用状況で異なりますし、何年とは言いづらいですね……。
たとえば、金属製で錆防止の塗装をしているものでも、病気予防などで塩をよく使う状況では、錆の進行が早まったりします。
概ね、きちんとしたメーカーのものを、適切に使っていれば10年、20年と使えるのではないでしょうか。
ライト
今はLEDが主流ですよね。
LEDも永久に使えるわけではなくて、長く使っていると劣化します。
ざっと調べたところ、40,000時間くらいが使用の目安のようです。
これは1日7時間点灯したとして、15〜16年使えることになります。
長く使っていて「明るさが落ちた」とか「色質が変わった」と思えば交換するとよいと思います。
ちなみに、筆者の自宅では蛍光管を使ったライトがまだ現役です。
記憶では1990年代の終わり頃から家にあります……。
フィルターやろ材
揚水ポンプを使っているフィルターならば、吐出水量が落ちたら寿命と言えるかもしれません。
しかし、特に外部式フィルターや上部式フィルターでは、交換用の揚水ポンプが売られている商品も多いですから、長く使うことはできるでしょう。
フィルターにセットするスポンジやマット系のろ材は、へたってきたら交換するのが普通です。
セラミック製のろ材については、適切なメンテナンスをしていれば、長期間使うことはできます。
ただし、長く使っているとろ材の表面にある小さな孔がふさがって、それが普通の洗浄では落ちず、水質が悪化しやすくなることもあります。
そんな時はろ材の交換を検討するとよいでしょう。
エアポンプ
多くの商品では、心臓部といえるゴム製のダイヤフラムが交換できるようになっています(交換パーツが売っています)。
ダイヤフラムは空気を送り込むために常に伸縮していることもあって消耗品という扱いです。
適切な使用のもと吐出が落ちたらダイヤフラムの交換をしていれば長く使えるでしょう。
水槽用のヒーター
ヒーターは内部にある電熱線が切れると寿命になります。
筆者の知っている範囲ではメーカーは概ね1年ごとの交換を推奨しています。
感覚的には、1年はスパンがちょっと短いかな……と思いますが、使用状況は様々ですし、安全安心のためには早めの交換がよいことに間違いはありません。
とはいえ、実際には予備のヒーターを持っていて、壊れてから交換するケースも多いのだと思います。
ですから、水槽には必ず水温計をセットして、水温に異常が見られたら、すぐに交換できるようにしておきます。
雑感
個人的には、新しい商品が出ると試したくなって、まだ使えるのに使わない器具が増えているような状況です。
とはいえ、そんなことの繰り返しで、「この器具は自分に合う」「この水槽にはこの器具が合う」と思えるものも、少しずつ増えています。
その過程が楽しくもありますし、アクアリウムに限らず趣味に夢中になったら、大概そんな風にストックが増えていくのではないのかな……と思います。
Written by 山口 正吾