みなさんこんにちは。
アクアライフWEB編集部です。
本日のお題は、可愛い熱帯魚です。
本日は、編集部の山口と板近が“可愛い熱帯魚”を選出!
いったいどんな魚が登場するのか。
可愛いだらけのアクアの雑談、どうぞよろしくお願いいたします!
限界まで考えてみました。
種の可愛さ。個の可愛さ。可愛さの中には大切なことがたくさん詰まっていると思いました。
アクアの雑談 アクアの雑談は、その名の通りアクアリウムに関する「雑談」をお届けする連載です。お題は回ごとにいろいろ! 雑談いたしますのは、月刊アクアライフ前編集長の山口 正吾(やまぐち しょうご)と、アクアライフWEB編集部の板近 代(いたちか しろ)。雑談ならではのお話を、どうぞお楽しみください。 |
※以下目次を開くと今回登場の魚種名が一覧で並びます。
可愛い熱帯魚はみんな優勝
板近:本日のお題ですが、少し前にやったかっこいい熱帯魚の回に続き、可愛い熱帯魚なんてどうでしょう。
山口:いいですね。かっこいい熱帯魚の回も好評でしたし。
板近:嬉しい限りです。読んでくれた方、ありがとうございました。
山口:ありがとうございました。「◯◯な熱帯魚」シリーズもこの雑談の定番となってきましたね。
板近:ですね。シリーズを振り返って思いますが、「◯◯な熱帯魚」はセレクトするので精一杯だったなと。
山口:といいますと?
板近:たとえば、世の中にかっこいい熱帯魚はたくさんいて、その中で“20選”するだけでもかなり悩みました。もちろんその悩み込みで、とても楽しかったんですが。
山口:たしかに。楽しみながら悩みましたね。
板近:ええ。それで、そこからさらに「その20種の中で一番かっこいい魚を決めろ」と言われたら、無理だったと思うんです。
山口:ああ、ランキングにはできない的な。
板近:そうですそうです。なんていうか、その日紹介できなかったかっこいい魚も含めみんな一位……もう「みんな優勝!」みたいな、そんな気持ちがやっぱりあって。「選出しているのに、何を言っているのだ」という感もあるかもしれませんが。
山口:そういうものだと思います。どんな魚にもよさがありますから、優劣で語るのって、とても難しいことだと思うんです。
板近:そうですね。ランキングにはランキングのよさがあるのだとは思いますが。
山口:ええ。場合によってはランキングが映えることもあるかもしれません。ただやはりこの雑談のスタイルで「◯◯な熱帯魚」的なお題だと、「◯選」になるのでしょうね。
板近:はい。なので読者のみなさんには今回の「可愛い熱帯魚」もそんな感じで見ていただけたらと。
山口:ええ、お願いします。
可愛い熱帯魚を選出せよ!
板近:かっこいい熱帯魚は20選でしたが、今回は何選にしましょうか。
山口:難しいですね。あの回は綺麗な熱帯魚回からの増量ということで20選にしましたが、それでも足りなかったですし……さらに枠を増やしたところで足りなさを感じなくなるかと言えば、そうでもないと思いますし。
板近:ええ。でも無限に増やすわけにはいかないですもんね。
山口:終わりがないと、この雑談をブログで公開できませんからね。
板近:あ! では、疲れるまでというのはどうでしょう。
山口:疲れるまで?
板近:ええ。選出は熱くもなるし、エネルギーも使うじゃないですか。
山口:そうですね。ただ挙げていくだけならずっとできそうでもありますが、ブログでみなさんにお見せする前提での選出となると、いろいろ考えたりもしますし。
板近:はい。なので今回は、選出数は決めず「エネルギーが切れたら終わり」みたいな感じでどうかなと思いまして(笑)。
山口:(笑)。では、今回はあえてそれで行ってみましょうか。ではでは早速、板近さんからお願いします。
板近:はい。多分、山口さんなら私が1種目にどの魚を挙げようとしているか、予測がついている気がするのですが……。
山口:え? なんだろう。
可愛いその1 インドグリーンスパイニーイール
板近:インドグリーンスパイニーイールです。
山口:ああ(笑)。たしかに可愛いのだけれど。ここまでくると偏愛というかなんというか。それとも、板近さん、スパイニーイール業界から金銭的な供与を受けていたりしますか?
板近:スパイニーイール業界(笑)。
山口:(笑)。まぁ冗談はさておき、インドグリーンスパイニーイールのどんなところが……と聞くのも何回目になるかわかりませんが……改めて、どんなところがよいですか。初めて当ブログをご覧になっている方もいるかと思いますし、語っていただければ。
板近:はい! インドグリーンスパイニーイールや、近い種類を飼育している人なら共感してくれると思いますが、行動が、めちゃくちゃ可愛いんですね。
山口:その行動を言語化できますかね。オノマトペであるとニョロニョロになるのかな。
板近:たとえば、ピンセットでアカムシを与えようとすると、取りに来てくれたり。
山口:ああ、そういうは行動は可愛いですよね。
板近:ええ。個体差などあるかもしれませんが、うちだと、冷凍アカムシを溶かすときに、計量カップを使うんですが……水換えを楽にする方法の回で写真を掲載させてもらったやつですね。それで、他の水槽に餌をあげている間、スパイニーイールのいる水槽の(ガラス製の)フタの上に置いとくことがあるんです。
山口:それをスパイニーイールが見ていると。
板近:はい! 置くと「お? お?」って、様子を伺ってきたりするんです。
山口:それは可愛いですね。しかし、そういう魚ならけっこういますから、もっとこうスパイニーならではということを語っていただければ。
板近:はい。そこは、まさにさっき山口さんの言っていたニョロ感といいますか。
山口:うんうん。
板近:あの体つきや、顔がその行動を強調してくるというか……喋りそう感というか……こう、動き方もいいし、隠れるのが好きだけど意外と出てきてくれることもいいし……。
山口:一言で言えば、板近さんがとても好きな魚、ということですかね(笑)。もう入れ込んでいるから。
板近:ええ。まさに自宅で日々「可愛い」と思っている魚で。だからこそ1種目に挙げさせていただきました。家には他にも可愛い魚がいまして……と、そこに触れだすと“交互に1種づつ挙げていくルール”から外れちゃいますね(笑)。
山口:(笑)。でも、これで私も楽になりました、とにかく主観であるということを初めに示してくれたので。
板近:たしかにいきなり主観でした。ではでは、山口さんどうぞ! ぜひ主観で(笑)。
山口:うーん、可愛い熱帯魚はたくさんいすぎてよくわからないんだけれども……。
板近:わんさかいますもんね。
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可愛いその2 コリドラス・ショートノーズ・スーパービコロール
山口:コリドラス・ショートノーズ・スーパービコロールなんてどうでしょうか。ちょっと名前が長いですが、コリドラスは挙げたいと思っていて、中でもこれは私の好きな魚で。
板近:たしかに名前は長いですね。でもなんか「コリドラス・ショートノーズ・スーパービコロール」と口に出したくなる魅力がある。
山口:ありますね。ただ、この種は飼ったことはないんです。会社にいたりはしたのですが、自宅の水槽に迎えたことはない。
板近:そうなんですね。コリドラスを1種に絞るのはかなり難しさがあったのではないでしょうか。
山口:ですね。コリドラスは全般に可愛いし。その中であえて選ぶというか、模様とか色で可愛らしさを感じるとしたら、この魚かなと。パンダあたりもいいんですが。そこは少しひねりたかった(笑)。まあ、ひねることもないんですが。
板近:(笑)。実は、私もどのコリドラスを挙げるか悩んでいて、コンコロールを出そうかなと思っていました。名前の響きも可愛いし。
山口:実はコンコロールと迷っていたんですよ。
板近:おお、そうでしたか!
山口:でも、まあ、地色が明るい方が可愛いかなと。そんな理由です。では、板近さんどうぞ。
板近:次はコリドラスのつもりだったので……うーん、悩みますね。
山口:すみません。
板近:いえいえ! 早いもの勝ちというか、このシリーズは順番に挙げていくルールですし! さて、次は……コリドラス続きでもいいのですが、ここは変えて…………。
山口:どうぞ。
可愛いその3 アノマロクロミス・トーマシー
板近:トーマシーはどうでしょう? アノマロクロミス・トーマシー。
山口:ああ、いいですね、いい魚です。具体的にどんな理由からの選出ですか。
板近:こう、小型シクリッドにはやんちゃさもありますが、それ故の可愛さもあると思うんです。
山口:はい、小型シクリッドは可愛いですよね。立ち振る舞いとか。
板近:ええ、みんな可愛いですよね。それで、小型シクリッドからあえて選ぶとするならば……と悩んだ時に、トーマシーが思い浮かびまして。
山口:あ、もしかしてあのフォトコンの写真ですか?
板近:今まさに、それを言おうとしていました! 思い浮かんだのは、あの作品のトーマシーだったんです。
山口:童話のワンシーンのようでしたね。
板近:ですね。フォトコンでは、スパイニーイールのいる素敵な作品もありましたね。
山口:ええ。あれも本当にいい作品でした。
板近:今回の雑談を読み終わった後に、フォトコンの回を見ていただくと、また発見があるかもしれませんね。
山口:ぜひお勧めしたいです、その楽しみ方を。
板近:当記事の文末にリンクを置いておきますので、ぜひ!
山口:うん。トーマシーはたしかに可愛いし、アフリカ河川産シクリッドでは群を抜いてポピュラーだから、みなさん共感できるかもしれない。
板近:ええ。
山口:もう、アフリカ河川産というくくりではないですもんね。
板近:と、いいますと。
山口:トーマシーが前に来る。
板近:ああ、そういう意味ですね! たしかに、トーマシーが前ですね。単体ですごく知られている。
山口:貝を食べるので重宝されて、それで普及しましたが、魚としても可愛いですよね。
板近:ええ、可愛いです。ではでは山口さんどうぞ!
可愛いその4 ミドリフグ
山口:ミドリフグなんてどうですかね?
板近:ああ、可愛いですね。
山口:フグは丸っこいからどれも可愛いのだけれど、ミドリフグの人気は群を抜いていて。
板近:たしかに。ミドリフグの可愛さはたしかに。
山口:飼育は汽水という多少の煩わしさがあっても、とても人気がある。
板近:ええ。
山口:それはたぶん姿形に由来するのだろうし。実際、泳ぐ姿も可愛いんですよね。
板近:私はたしかミドリフグが、はじめて見た“海水以外のフグ”で。こんな小さいフグいるんだ! 飼えるんだ! と感動した覚えがありますね。
山口:アベニーパファーもポピュラーで可愛いので悩みましたが、今回はミドリフグで行かせていただきました。ではでは、板近さんどうぞ。
可愛いその5 アミメウナギ
板近:アミメウナギどうですか。
山口:おー、これは意外。でもなんかわかるなぁ。どんなところですかね、その心は。
板近:特に可愛いと思うのは、顔ですね。
山口:やっぱり。
板近:ええ、やっぱりです。
山口:顔はめちゃくちゃ可愛いですよね。
板近:あの顔のサイズ感もすごくいいと思うんです。その可愛い顔が、あの長い体で持ち上げられたりする。
山口:ダックスフントに通じるものがあるというか、あどけないというか、無垢というか。
板近:あ。
山口:どうしました。
板近:今、ダックスフントと聞いて思ったことがあって。
山口:はい。
板近:アクアリウムには長い魚ってたくさんいるじゃないですか。
山口:いますね。スパイニーイールもそうですし。
板近:ええ。でも、その全てにダックスフント的な可愛さをかんじるわけではない。
山口:ダックスフント的というのも曖昧ですが、なんとなくわかります。
板近:アミメウナギは、元々長さのあるこの手のビジュアルの魚の中で、特に長さがあるというか、そんな存在でもありますよね。
山口:長いですよねー。とても長い。
板近:だから、長さのある魚に馴れたアクアリストから見ても、長いと感じる魚であるのかなと。
山口:うーん、「長さに馴れたアクアリスト」というのも、耳慣れない言葉ですが、なんとなくわかります(笑)。
板近:(笑)。また、この長さでヒレの可愛さが強調されている気もしますね。パタパタ感。
山口:いや、そこは外せないですね。ポリプの類ってヒレが可愛いですよね。
板近:胸ビレですね。
山口:そう胸ビレ。
板近:ポリプの胸ビレは可愛さ発生装置ですよね。動くと可愛さが発生される。
山口:かもしれない。写真もいいですが、動いてなんぼという気もします。
板近:各種ポリプの胸ビレの可愛さを動画で集めて公開したいくらいですね。
山口:それ、いい企画ですね。
板近:ええ。たくさん見たいので、大会として開催させていただきたいくらい。
山口:今度、そういうコンテストをやってもいいかもしれません。ポリプ胸ビレコンテスト。いや、でもピンポイント過ぎて……いつも以上に難しそうです(笑)。
板近:胸ビレ限定ですもんね(笑)。「#ポリプ胸ビレコンテスト」……うん、ハッシュタグにしても可愛いですね。
山口:可愛いですね。
板近:アミメウナギで思った以上に盛り上がりましたが、そろそろ山口さんお次をどうぞ! まだ5選目ですし(笑)。
可愛いその6 プロトプテルス・アンフィビウス
山口:ちょっとアミメウナギに引きずられ、長い魚シリーズで……プロトプテルス・アンフィビウスはいかがでしょうか? 肺魚ですね。
板近:あ、いいですね。またコンコロールの時みたいなこと言ってしまいますが、「アンフィビウス」って言葉の響きが可愛いですよね。アンフィ。
山口:ですね、あれは両生類のような……みたいな意味だと思うのですが、まさしく、魚でありながら両生類感があるんですね。おたまじゃくし的なフォルムといいますか。
板近:ええ。
山口:過去に何度か飼ったことのある魚で、咀嚼して餌を食べたりして、どこか哺乳類っぽいし。
板近:魚類でありながら両生類感もあり、哺乳類っぽくもあり。
山口:一番可愛いのはお腹かな。個体差もあるけれど、お腹がぽこっとしていて。
板近:なるほどです。
山口:まあ、昨今は色模様でいろいろな価値がつけられてはいますが、どんなタイプでも一回飼ってみると、ああ、こういう魚もいいと思える。そんな魚ですよ。
板近:山口さん一押しの魚でもあるということですね。
山口:一押しというほどでもないんですが(笑)。好きな魚ですね。では、板近さんどうぞ。
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可愛いその7 ゴールデンレオパードタティア
板近:ゴールデンレオパードタティアどうでしょう。
山口:タティア、いずれ挙げようと思っていたんだけれどなあ。でも、板近さんのほうが熱く語れると思うので。
板近:いえいえ、一緒に語ってください(笑)。ちなみに、山口さんはどのタティアでしたか?
山口:チョコレートとか? あとはウッドキャット系も考えていましたね。
板近:どのタティアにするか、難しい問題ですよね。
山口:なんでも可愛いですよ、タティアは。その中で、板近さんがゴールデンレオパードタティアを選んだ理由はなんでしょう。
板近:ゴールデンレオパードタティアを挙げたのは、あのコロッとした体型が大きいですかね。
山口:たしかにコロッとしてます。
板近:こう、レオパードと言われるだけあるこの柄と、このコロッと感。
山口:うんうん。
板近:そのバランスがなんともいい感じで。
山口:明るい色だし、あとあの眼が漫画的というか。
板近:いいですよね、あの眼。
山口:ええ。
板近:ちょっと細かいシチュエーションの話なのですが、土管のような前後が空いているタイプではなく、流木の隙間……つまり、タティアが横から見える状態で挟まっていた時があったんです。その様子がめちゃくちゃ可愛くて。
山口:萌えたと。
板近:はい。タティアの挟まり技は反則ですよね。
山口:不器用な感じもいいですよね。
板近:ですね。また、だいたい同じ場所にいるんですよね。いつも。活動後は、ちゃんとお気に入りの場所へ帰っていくというか。
山口:ああ、そういう行動もいいなぁ。しかし、今日はいつもよりもかぶりますね。
板近:そうですね。過去最高にかぶってる気がします。
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可愛いその8 チョコレートグーラミィ
山口:では、ちょっと目線を変えてチョコレートグーラミィはどうですか?
板近:おお、いいですね。
山口:眼に表情があるし。あの魚にチョコレートとつけた人が偉いというか。
板近:偉業ですよね。
山口:ブラウングーラミィだと、ここまでのポピュラー種にはならなかったと思うんですよね。チョコレートという甘い感じが、とてもこの魚にマッチしていて。
板近:まさにチョコレートなんですよね。色味だけでなく、雰囲気までとらえているというか。
山口:ですね。体型も可愛らしいし、おっとりしていて、そんな様子も可愛らしい。
板近:ええ。
山口:ちょっとはかなげで構いたくなってしまうところも、可愛いに加味されて、小さいながらに存在感がある魚です。それでは板近さんどうぞ!
可愛いその9 ロックドラス
板近:お次はロックドラスで!
山口:来たなー、たしかに可愛いです。石ころ可愛い。そんな感じ。石つぶて感がある。ゴツゴツ可愛い。
板近:大絶賛ですね(笑)。でも実際、あの魚、めちゃくちゃ厳ついですよね。形。
山口:ええ。
板近:めちゃくちゃ厳ついのにめちゃくちゃ可愛くて。眼とかやばいですよ。
山口:「眼がやばい」とかいうとちょっと危ない感じがしますが(笑)。
板近:眼が可愛いといったほうがよかったですかね、つぶらな瞳というか。
山口:いえいえ。そこは感情の赴くままにお好きな表現でどうぞ。それで、チョコつながりで言うと、チョコフレークみたいですよねロックドラスは。
板近:タティア、グーラミィと来て、本日三度目のチョコレートですね。
山口:ええ。まあ、こちらは形状というか、小さくてクランブルみたいでミニチュア感が極まっている。
板近:そのミニチュア感が、チョコフレーク感。
山口:ロックドラスは、あのまま大きくしてもかっこいい魚じゃないですか、そういうドラス類もいるし。でも、あの小ささがいい魚でもある。
板近:そうですそうです! 小さいのに全力でゴツいんですよね。もうそれが最高で。
山口:全力でゴツい(笑)。ちょっと板近さんのワードセンスがいつにも増して、ツボに入ります。
板近:(笑)。今日の私は、可愛さに脳をやられているのかもしれません。
山口:今、何種目でしたっけ。
板近:あ、数えようと思って、忘れてました…………やっぱり可愛さにやられてるな。
山口:私もやられているようです。ああ、まだ10種にも届いていないのですね。
板近:ちょうど次で10種ですかね。ではでは、お願いいたします。
可愛いその10 レッドテールキャット
山口:では、10種目はレッドテールキャットで。これはちょっと古典的というか、90年代初頭のアクアリウムブームを体験した人にはわかってもらえると思うんだけど。
板近:当時私はまだ子どもでしたが、それでもピンとくるスターフィッシュですね。
山口:まさにそうですね。テレビCMにも登場していたみたいで。実際、そのCMは私よく覚えていないんですが……なんにせよ、そのくらい可愛いのはわかっていて。
板近:私もCMは見たことないですが、その噂は知っていますね。どこで知ったんだろ。
山口:アクアライフでも女性とツーショットで表紙を飾ったりしました。
板近:さすがスターフィッシュ。あ、スターフィッシュって言うとヒトデになってしまいますね……うん…………アクアブログ的にはスターナマズのほうがわかりやすいですかね、スターヒトデもいるでしょうし(笑)。
山口:(笑)。たしかに、ザ・ナマズという感がありますよね。頭でっかちで口が大きくて。やんちゃな可愛らしさというか。
板近:ドンとしていてゴロンとしていて。
山口:黒、白、赤という配色も可愛いし、体表のマット感もいい。
板近:また、子どもも可愛いですよね。はじめてレッドテールキャットの子どもを見た時、可愛すぎてびっくりしましたよ。
山口:ええ。大きな個体も可愛いけれど、小さい個体もめちゃくちゃ可愛くて。
板近:ぬいぐるみでほしい形です。
山口:ぬいぐるみもあったはずですよ。フードメーカーさんが作っていた記憶があります、景品として。
板近:ほしい……。
山口:あのフォルムがいいよなぁ…………。ちょっと話は変わりますが、レッドテールキャットは、小さい頃の可愛さから購入して、結局飼いきれなくなったという話を聞く魚でもありましたね。
板近:大きくなって手に負えなくなった、という感じでしょうか。
山口:ええ。また他の魚を飲み込んだりという事故も聞くことがあって。そんなこともあり、飼育者が愛情を持って飼わなくてはならない魚であると思います。生半可では付き合えない。
板近:そうですね。
山口:ええ。ではでは、板近さんどうぞ。
可愛いその11 ジムナーカス
板近:大型魚だと、私の頭の中に少し前から住み着いているキャラクターがいまして。
山口:キャラクター……であれば名前とかあるんですか?
板近:ジムナーちゃんです。
山口:ジムナーカス。
板近:ええ!
山口:ジムナーカスにちゃんをつけるとなると、ちょっとイメージが……。でも、あれは可愛いといえば可愛いか。
板近:確かに、ジムナーカスって凶暴伝説をほしいままにしている魚ですもんね。
山口:ですね。一匹飼いが基本だし、粗暴なイメージがあります。
板近:子どものころに見た本にも、凶暴だと書かれていた印象が残っています。
山口:それと可愛いがどうつながると言えば?
板近:あの凶暴伝説に、あの顔ですよ。
山口:?
板近:もう、顔一択というか。ぜんぜん凶暴そうな顔してないじゃないですか。
山口:眼はつぶらだし、ちょっと口角があがっているような独特な顔つきですよね。
板近:ええ。優しい顔をしている。
山口:顔一択と言われれば、たしかに納得はできますね。うん、ジムナーちゃんという名前もわからなくもないかな。
板近:ありがとうございます(笑)。顔一択といいつつなんですが、あの体も可愛い顔によく合ってますよね。
山口:すらっとしていますよね。スムースな体型というかごつごつしていない。ところでジムナーカスは飼ったことがありますか?
板近:いえ、ジムナーカスは幼い頃から「今の自分では手を出せない!」代表格として存在し続けています。
山口:飼うとなればそれなりな設備も必要になりますし。
板近:ええ、それも理由の一つです。今は、憧れながら動画を見たりしていますね。
山口:そういう魚もいますよね。飼うとわかることも多いけれど、知るだけでも楽しめるというか。
板近:ええ。
山口:アクアリウムのよいところだと思うけれど、いろいろと想像を広げることができる。
板近:水槽の置き場所の限界もあるし、混泳の相性などもある。でも、だからといって飼育できない種、していない種のことを考えるのがつまらないわけではない、むしろそれもすごく楽しい。
山口:そうなんですよね。みんなそういう想像も楽しんでいると思いますよ。そこも含めてアクアリウム。車なんかも、これ欲しいなぁとか思っている時が一番楽しい。ポルシェとか見て(笑)。
板近:(笑)。でも実際、カメラとかも調べてる時楽しいもんなぁ…………あ、魚だと最近は、かつて生息していたと言われるメガピラニア・パラネンシスのことを想像したりしてますね。
山口:いろいろ想像していますね。
板近:言われてみると。ではでは、山口さんどうぞ!
可愛いその12 プリステラ
山口:プリステラはどうでしょう。
板近:プリステラ! 小型カラシンの中で1種に絞るのも、なかなか難しかったのではないでしょうか。
山口:いろいろいますからね。可愛い種も多いですし。
板近:ええ。プリステラを選んだ理由はなんでしょう。
山口:色味はある魚だけれど、かと言って他のカラシンと比べれば控えめで。
板近:はい。
山口:透明感があって。
板近:ええ。
山口:とはいえヒレの色が効いていて。小股が切れ上がったというのかな、キリッとした感もあるし。それでいてお腹や頭が少し丸っこくて、全体に控えめな可愛らしさがあるというか。
板近:ええ。なんだか話を聞いていて、何度もうなずいてしまう感じがありますね。
山口:カラシンにもいろいろいるけれど、この線でポピュラー種になっているのは、やはり可愛らしさかなぁと思うんですね。
板近:なるほどです。
山口:黒と黄色の模様が効いているのかな。それもヒレだけだから、随分と控えめなんだけれど。
板近:ヒレの形も可愛いですね。背ビレなんて特に。
山口:ですね。いい形をしています。
可愛いその13 ボルネオプレコ
板近:ではでは、お次はボルネオプレコで!
山口:あれ、意外。可愛い、ですか? ちょっと説明が必要なような……うん、説明責任があると思います(笑)。
板近:(笑)。そうですね、あのぺたんとした感じが。
山口:ぺたん。それも面白いですね。
板近:ええ。まぁ、これはボルネオプレコに限った話ではなく、あのあたりの種の特徴とも言えますが。
山口:よく似たフォルムの魚はけっこういます。
板近:はい。こう、その中でボルネオプレコの決め手となったのは、月刊アクアライフの図鑑号(2021年1月号)に掲載された写真で。
山口:ボルネオプレコ、掲載されてますね。
板近:ええ、あの写真がめちゃくちゃ可愛くて。
山口:ああ、なるほど。これも眼じゃないですか? 板近さんお得意の。違うかな?
板近:ええ。眼ですね。顔つきも合わさってちょっととぼけた感じが可愛く。
山口:とぼけた感じ好きですよね。
板近:何考えてるんだろう……みたいな想像をするのが好きなのかもしれません。また、この写真、魚のポーズなどを見ると、どこかぴしっとした雰囲気があるのもいいんですよね。
山口:尾柄が持ち上がっていて、少し緊張感も漂っています。
板近:はい。背ビレの色も可愛いですよね。
山口:ああ、黒地にブルーも可愛いですね。
板近:体やヒレ入る模様の絶妙な間隔も可愛さにつながる気がします。
山口:いい魚だと思います。あのへんはコイの仲間だから、どこかしら親しみも感じたりします、個人的に。
板近:なるほどです。いや、ほんと可愛い写真でした。ではでは、山口さんどうぞ!
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可愛いその14 レッドプラティ
山口:これを挙げようと思っていた魚を、忘れておりました。
板近:どの魚でしょう。
山口:レッドプラティを。
板近:プラティといえば、かっこいい熱帯魚の回にも選出されていましたね。あの時も可愛さについて少し触れられていました。
山口:ええ。あれは原種でしたね。
板近:今回はレッド。改良品種ですね。
山口:はい。プラティの赤は本当に鮮やかで、ちょっとボディが詰まり気味の個体なんかは丸っこさが強調されてより可愛い。
板近:ええ。
山口:バルーン品種もあり、私も嫌いではありません。今回、掲載しているのもバルーン体型ですね。
板近:たしかにプラティは可愛さの詰まった魚ですね。その中でレッド。うん、赤がめちゃくちゃ可愛いですね。プラティの泳ぎ方でこの赤は、かなりくるものがあると思います。
山口:ええ、プラティは動きも可愛いから。では、板近さんどうぞ。
可愛いその15 クーリーローチ
板近:はい。クーリーローチはいかがですか。
山口:あーそれ。挙げようと思ってました(笑)。いいですよね。
板近:今日はほんとよくかぶりますね(笑)。
山口:ですね。
板近:また子どもの頃の思い出話で恐縮ですが、当時からあの「ミニチュアドジョウ」な顔がすごく可愛いと感じていたんですね。
山口:確かに小さい。
板近:それで、クーリーローチって、その可愛さを強調するような隠れ方をすると言うか。
山口:はいはい。わかります。あの色もいいですよね。
板近:いいですね。
山口:オレンジと黒と言われるけれど、微妙に飴色がかっていてとても上品です。
板近:あのオレンジがもう少し濃かったら、また違う感想であったかもしれない。
山口:ちょっとどぎつい印象になったかも。
板近:サイケデリック可愛いみたいな。
山口:結局可愛いなんですね(笑)。たしかに、あのサイズ感は可愛いですよね。板近さんの言う通りクーリーローチは実際に見るととても小さいから……まあ、とてもは言い過ぎか。けっこう小さい。
板近:確かに、もっと顔が小さい種類もいますもんね。
山口:いますね。ただ、日本のマドジョウとは違うサイズ感で。
板近:マドジョウに比べると、かなり小さいですよね。
山口:ポピュラーであるけれど、そうしたサイズ感も受けているんだろうなと。マドジョウもいい魚ですが……と、いちいちフォローを入れますね、私も(笑)。
板近:フォロー入れたくなる気持ちはすごくわかります。実際、マドジョウもいい魚ですし可愛いですもんね。
山口:ええ。どの魚にもいいところがあるので、名前を出すと伝えたくなってしまう。
板近:なりますね。ただ今回は選出がお題なので、どうしてもコメントが限定的になってしまう……という部分はこうした回のジレンマですよね。
山口:そうですね。エネルギーが続くのであれば、延々と続けたいお題でもあり。でもそれをやってしまうと読む人も大変ですかね(笑)。
板近:(笑)。たしかに、エネルギーは使いますね。でもそれは、楽しいからこその話で、むしろ嬉しい消耗ではあるのですが。
山口:ですね。ではでは、次でラストでどうでしょう。私の番で言うのもなんですが。
板近:いえいえ、私からはじめさせてもらいましたし、ラストの締めお願いします。
山口:まだちょっと早いかな? という気もしなくもないのですが、なんだかいい感じのテンションが続いている間にラストを迎えたくなったというのもあり。
板近:あ、その気持ちなんとなくわかる気がします。可愛いを大切にしたい感じというか。
可愛いその16 デンキナマズ
山口:では、本日のラストに、デンキナマズさんいかがでしょう?
板近:いや、今痺れました。デンキナマズと聞いて痺れたというのもあれですが。
山口:あ、そんな痺れましたか。
板近:毎度、この「◯◯な熱帯魚」シリーズは締めのプレッシャーがすごいし、選出も難しいだろうなと思うのですが、デンキナマズで見事に締まった感がありまして。
山口:ありがとうございます。いろいろと考えていたのだけれど、飼ったことがある魚なので思い入れもあって。
板近:本当に可愛い見た眼をしていますよね。頭に姿が思い浮かんだ瞬間「可愛い!!!」となりましたよ。
山口:あれ、なんというかボディが筒状で、くびれがないというか。ゴマちゃん的というか……あ、アザラシのゴマちゃんですね。
板近:わかります。色もめちゃくちゃ可愛いですよね。
山口:そうそう。ピンク色がかっていて。ロングノーズ・デンキナマズもいい魚ですが、ちょっと勇ましくなるのでノーマルタイプのデンキナマズのほうで。
板近:可愛い。
山口:ペットフィッシュという感が強く。ただ、本当に取り扱いには注意が必要で。
板近:電気ゆえに。
山口:ええ。犬猫ならハグができますが、デンキナマズは水換えもヒヤヒヤで。
板近:電気をくらった経験などはありますか?
山口:いや、それは注意していました。ただ、私の入社時の編集長は、ナマズが好きであったのですが、感電したことがあるらしく。
板近:おお……。
山口:「水槽に手を入れたら、バンッ!という衝撃が肩まできた」などとよく言っていました。
板近:うわぁ、それは怖いですね。
山口:当時の編集長はとてもその話が好きで、何回聞かされたことか。デンキナマズのエピソードを繰り返し聞かされる職場って、あんまりないと思うんですが(笑)。
板近:そうそうないと思います(笑)。
山口:ほんと変な職場だと思いました。みんな、いい意味で子どもっぽかったですね。成績や売り上げの話はほとんどしなかったから、異常といえば異常(笑)。まあ、そんなエピソード込みの魚です。
板近:そういえばこの雑談も、仕事ではありますが、めちゃくちゃ楽しいですよね。
山口:ええ。それが趣味のいいところで。私もいろいろな人に取材に行きましたが、大体魚の話ばかりしているので、どんな立場の人とも楽しく話すことができる……と、私は思っています。
可愛い熱帯魚選出を振り返り
板近:ではでは、いつもどおり「選出を振り返り」ですかね。
山口:そうですね。「可愛いとは何か」とまで言うと大げさかもしれませんが。それで、板近さんはどうでしたか? 今日は。
板近:今回とても印象的なことがあって。
山口:はい。
板近:なんか、山口さんがいつも以上に楽しそうな雰囲気であった気がして。
山口:あ、そうですか。ちょっと浮ついていた? そんな感じですか?
板近:浮ついていた……うーん…………山口さんは今日みたいに魚の話をする時はいつも楽しそうなので、なかなか言葉にするのが難しい感覚ではあるのですが、なんか今日は特に楽しそうだなと。いや、全然説明できてないですね私(笑)。
山口:(笑)。私は愛嬌がある魚が好きなので、もちろんどんな魚も好きなんですが……その点で言うと今回のお題は響くものがあったのかもしれないですね。
板近:なるほどですね。
山口:今日の全体的な傾向としては、板近さんが顔、私が体型。そんな感もありましたね。
板近:あ、ありました。
山口:けっこう、板近さんは寄って見ていて、やはり私とは視点が違うと思いました。
板近:かぶることが多かった今回ですが、その中でも視点が違うところがあるのは面白いですね。
山口:ええ。まあ、ざっくりとした傾向ですが、私はお腹が丸い魚が好きなのかも。そんなふうに思いましたよ。
板近:たしかに。お腹の話をする時の山口さんはとても熱かったです。
山口:(笑)。私は、犬もお腹が好きで。特に子犬のお腹はとても可愛い。板近さんのポイントは「つぶらな瞳」ですかね。それとも顔全体かな。
板近:つぶらな瞳も顔も好きなんだと思います。うん、家でスパイニーイールを観察する時も、顔に注目している事が多いですね。目線の先に何があるのかとか、見たりもしますし。
山口:最後もスパイニーなんですね(笑)。では、スパイニーは殿堂入りということで、本日の雑談を終わりますか。
板近:(笑)。
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