みなさんこんにちは。
アクアライフWEB編集部です。
人気…………それは一言では語りきれないもの。
今回は、アクアライフブログ編集部が小型の熱帯魚の中から“人気者”を選出していきます。
なぜ、その魚は人気なのか。
みなさんも一緒に考えながら、どうぞご覧ください!
小さな水槽でも人気者を飼えますよ。
熱帯魚には人気者がたくさんいますね!
アクアの雑談 アクアの雑談は、その名の通りアクアリウムに関する「雑談」をお届けする連載です。お題は回ごとにいろいろ! 雑談いたしますのは、株式会社エムピージェー出版部長で月刊アクアライフ前編集長の山口 正吾(やまぐち しょうご)と、アクアライフWEB編集部に社外からの協力スタッフとして参加している板近 代(いたちか しろ)。雑談ならではのお話を、どうぞお楽しみください。 |
※以下目次を開くと今回登場の魚種名が一覧で並びます。
今日のお題は、人気の小型熱帯魚!
板近:今日のお題は、久しぶりに「○○な熱帯魚」でどうでしょう。
山口:綺麗な熱帯魚やかっこいい熱帯魚などなど。このブログでも人気のある企画ですね。
板近:あ! ではでは、今日は「人気のある熱帯魚」なんてどうですか。
山口:それであるとちょっと曖昧すぎるという気も。もう少し限定してみてはどうでしょう。
板近:では……小型と絞るとか。人気の小型熱帯魚。
山口:いいですね。今日も、私と板近さんで順番にお題にそった熱帯魚を挙げながら、その理由を探っていく形でよいですかね。
板近:はい!
人気の小型熱帯魚13選
山口:本日は板近さんからお願いしてよいですか。私がまだ調子が掴めていないので。
板近:承知いたしました。山口さん今日は少しお疲れのご様子で。
山口:いえいえ。張り切ってしゃべりますよ。
板近:お願いします。
山口:さっそく本題入りましょう。
ネオンテトラ
板近:では、本日一発目はネオンテトラで! 人気の小型熱帯魚といえば、絶対に外せないかなと思うんですよね。
山口:王道ですね。直球というか、“あえて”ネオンを挙げた、という雰囲気すら漂う選出です。
板近:「人気」の歴史も長いと思いますし。
山口:綺麗だし、文句のつけようがない選出だと思う。
板近:ネオンテトラが飼いたくてアクアリウムを始めたという人も多いでしょうね。
山口:実際、これを外しては熱帯魚が成り立たないくらいの魚だと思います。レイアウトした水槽で飼うのもいいけれど、魚そのものを楽しむシンプルな水槽でもいい。群れで飼ってもいいし、少数で飼ってもいい。
板近:明るい水槽だけでなく、落ち着いた渋めのレイアウトなんかも似合いそうですよね。
山口:引き込まれるような美しさがありますね……と、私ばかりが話していてもいけないので、板近さんが推した理由などお聞かせいただけますか。
板近:まさに今山口さんが言ってくれたとおりなんですよね。言いたいことを全部言っていただいたというか(笑)。
山口:すみません、張り切りすぎました(笑)
板近:王道オブ王道、今回のトップバッターにふさわしい魚だと。そんな理由で選出させていただきました。
ラミレジィ
山口:では、次は私ですね。
板近:お願いいたします。
山口:最近は偏った魚を飼うことが多いからなぁ……私なりに良いと思う人気の小型魚……であれば、ラミレジィはどうでしょうか。今日のお題にはちょっとサイズが大きいかな?
板近:ネオンテトラとかよりは大きいですが、小型魚ということで良いのではないでしょうか。
山口:よかった。まあ、今日のお題は“極小魚”ではないですからね。
板近:ええ。
山口:ラミレジィは、アピストあたりと近いキャラではあるけれど、アピストよりは圧倒的に間口が広い。「小型シクリッドを飼いたい」という考えがなくてもたどり着きやすい魚であると思うんですよね。流通も多いし。
板近:たしかにそうかもしれませんね。
山口:丸っこくて可愛いし、動きも独特で小型のテトラやコイなどと比べると存在感がありますよね。意思を感じるというか。
板近:さきほど山口さんが言っていたように、小型魚としてはちょっと大きいほうだし、しっかり育て上げると綺麗なだけじゃなく迫力みたいなのもあったりして。
山口:昔から改良品種もあるし、特にバルーンあたりは訴えるものが強いんじゃないかな。
カージナルテトラ
板近:お次は、ネオンテトラからの流れでカージナルテトラでどうでしょう。
山口:カージナルは私も迷いました。
板近:山口さんもですか!
山口:ネオンテトラよりは少し趣味の入り口から遠いのかな。どうなんだろう、10年くらい前から養殖物も出回るようになったし、今はだいぶ親しみやすい存在かもしれない。
板近:興味のない人からすると、ネオンとカージナルって同じような魚に思えるかもしれないけど、けっこう違いますよね。
山口:体型も違うし、一度見分けがついたら以降は迷わないと思う。それくらい違いますよ。
板近:ネオンとカージナルの違いを観察することで、魚への興味が広がるきっかけになっていることも多いのかなぁと。
山口:カージナルは色の量が多いからこってりとしていて、またネオンとは違う味わいがあるんですよね。
板近:こってりとしていますね。
山口:そういえば、私はカージナルを飼ったことは少ないかもしれない。理由はわかりませんが、家の水槽で写真を撮った記憶があまりないですね。もちろん、興味がないわけでもありませんが。
板近:「あれ? 意外と飼ったことないな?」って魚っていますよね。
アベニーパファー
山口:お次は、個性派ということでアベニーパファーどうでしょう。
板近:人気者ですね!
山口:初登場はたしか1990年台の前半だったかな。今ではすっかり定番ですよね。
板近:世界最小のフグなんですよね。
山口:まだ発見されていない種がいるかも知れませんが、今のところ最小のフグではないかな。だいたいが体長で2cm程度でしょう? かなり小さいですよ。
板近:「最」ってすごいですよね。そんな魚が飼えてしまって、しかもわりとポピュラーな存在なのですから。
山口:小さいのに存在感があります。フグ特有のふわふわした泳ぎ、クリクリと動く目など惹きつけられますよね。
板近:泳ぎが可愛いんですよね、ほんと。
山口:板近さんの言う通りこういう魚が飼えるんだから、アクアリウムはすごいと思います。
板近:ええ。
山口:ただ飼育にちょっとクセがある。偏食だから、全ての人向けではないかもしれない。一方で手がかかる子ほど可愛いの理論で、好きな人はハマる。そんな魚ですよね。
板近:あの見た目でちょっと手がかかるって、もはや反則ですよね。可愛いすぎる。
山口:もっとこの魚がマスコミに取り上げられてもいいと思うくらい、キャラが立っていますよね。ウーパールーパーやエリマキトカゲ、レッサーパンダにも負けないと思う……ちょっと言いすぎたかな(笑)。
青コリ(コリドラス・パレアトゥス)
板近:では、私は底物から。青コリ(コリドラス・パレアトゥス)どうでしょうか。
山口:板近さんのセンスですね。赤コリ(コリドラス・アエネウス)が出ると思いましたが、青コリで来ましたか。
板近:赤コリは雑談の過去回の登場回数も多いので(笑)。まあ、コリドラスはやはり人気者だと思いますし、その中でも、青、赤、白は超メジャーな存在ですから、どれが出てもいいのかなと。
山口:それに異論はないのですが、コリドラスは小型魚というよりもコリドラスという括りが強いかもしれない。つまりグループとして人気がある。
板近:それはあるかもしれません。
山口:ともあれ小型であることは確かだし、細かい話は置いておいて……青コリを推した理由をお聞かせ下さい。
板近:まずは、あのコリドラスならではの行動というか「底を中心に活動する」という感覚は、興味を惹かれる人も多いと思うんですね。
山口:はい。
板近:青コリはそんな中でとてもメジャーですし、派手な体色ではないですがどことなく華やかさもある。
山口:個人的には、白コリはわかるのだけれど、青コリ、赤コリがメジャーであるのは不思議な気がします。見た目でいえば、もっとインパクトのあるコリドラスもいますし。
板近:そういえばそうですね。
山口:それは古くから養殖が確立されていた種類であるという点が大きいのでしょうが、板近さんはどうお考えですか。
板近:山口さんの言う通り、青、赤、白は養殖が確立されていて流通量が多い、つまりは、親しみやすい立ち位置にいたというのがとても大きい気がしますね。
山口:はい。
板近:とても身近な存在で、慣れ親しんだ姿というか。自分の部屋のような安心感とでもいうんですかね。そういう、目には見えない魅力もあるのではないかなと思います。
山口:わかるようなわからないような……(笑)。でも、安心感というのは面白い。私にとって安心感のある魚はオスカーかもしれません。
板近:オスカーも安心感という言葉が似合いそうな魚ですね。
山口:このあたりは感覚的な話だから、人それぞれでしょうけれど。好きなもの、そのすべてを理路整然と語れるわけでもないから。
板近:全て言葉にするのは難しいですよね。
山口:ですね。とはいえ、この雑談は一応ネットを通して公開するものだから、あんまりぼんやりとしていてもいけないとは思いますが(笑)。
板近:(笑)
パラドクスフィッシュ
山口:では次ですね。パラドクスフィッシュはどうでしょうか。個性派オブ個性派というか。
板近:パラドクスフィッシュですか! また、超個性的な魚が出てきましたね。
山口:昔飼っていたことがあるのだけれど、大きめの水槽で飼うと見失うという、とんでもないサイズの魚であり(笑)。
板近:そうなんですね。
山口:だから私は産卵ケースで飼っていましたよ。
板近:なるほどです。興味のある魚なんですがまだ飼ったことなく、そうした情報はありがたいです。
山口:ブラインをあげていた記憶もあるけれど、動きは少ないしあまり食べなくて。水槽にわく微小生物だけでけっこう飼えると思う。
板近:飼育も面白いですね。
山口:この魚も流通すること、そのこと自体に、もっとびっくりしてもいい魚じゃないかな。
板近:たしかに。しかし、パラドクスフィッシュが出たとなると次の魚に迷いますね。
山口:変わった魚好きの板近さんなら、大丈夫ですよ。
板近:うーん、でも今日のお題だと……“私の中での人気者”ということでインドグリーンスパイニーイールを出すくらいしか……。
山口:あれはスパイニィとしては小型ですが、小型魚ではないですよね。10cmを超えるし、お題と合っていないんじゃないですか?
板近:そうですよね……すいません……ちょっと今混乱していて頭が冷静ではないですね。
山口:そんなに考えこまなくとも(笑)。
板近:なんというか、山口さんがパラドクスフィッシュを選択した意図が掴めておらず。
山口:意図?
板近:今日のお題は「人気の小型熱帯魚」じゃないですか。パラドクスフィッシュは小型であることは間違いないのですが、どういう角度からの「人気」なのかなぁと。
山口:ん……?。
板近:?
山口:ああ、「人気」という条件をすっかり忘れて「小型の熱帯魚」だけで考えていました。
板近:(笑)
山口:すみません。自分のミスを棚にあげてスパイニィを否定して。パラドクスフィッシュ、たしかに「人気の」とつけるには苦しい魚です。
板近:いえ、私も混乱したとはいえ「小型」というお題を一瞬で忘れてしまいましたし……。あと、インドグリーンスパイニイールは私が過去の雑談で話題に出しすぎて殿堂入り……こうした「○○な熱帯魚」回では禁じ手になってましたよね。我ながら取り乱しすぎました。
山口:まあ、このくだりも掲載しておきましょう。二人してお題を忘れるというのは、なかなかない流れですし、このコーナーならではかと(笑)。
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クーリーローチ
板近:次は、クーリーローチどうでしょうか。
山口:いい線かもしれない。日本のマドジョウに比べるとだいぶ小さいし、いかにも熱帯魚らしい色合いで。
板近:あのサイズは、初めて見たときすごい新鮮でしたね。こんな小さいドジョウいるんだって。
山口:ええ。
板近:また、色も模様も特徴的で。
山口:たしかに人気はあるし、個性派熱帯魚の登竜門という感じがします。あの魚が気になる人とそうでない人は、その後のアクア人生がちょっと異なるかもしれない。
板近:あー。それはあるかもしれませんね。
山口:クーリーローチが好きだという人は、以降も個性派を選んでいくのだと思うし、あまり気にならない人はまた違った雰囲気の魚、たとえば綺麗な小型魚を追いかけたりするんじゃないかな。完全に憶測ですが。
板近:人気の熱帯魚って、人気なだけあって出会える確率が高い魚であることが多いと思うんですよね。お店でよく見かけたり。
山口:人気があるから流通も多いと言えるし、流通が多いから人気が出るとも言える。相互作用だとは思いますが。
板近:なので、アクアリウムをはじめたばかりの頃に飼育することも多いと思うんです。きっと、そうした頃から自分の好みが反映されていたりして。流れを振り返ると面白いかもしれませんね。
山口:自分の魚好きの歴史みたいな。
板近:ええ。私も昔クーリーローチを飼っていたのですが、今の飼育魚を見ると「ああ、なるほどなぁ」と。
山口:板近さんは細長い魚や底物大好きですからね(笑)。
板近:はい(笑)。クーリーローチは好みの分かれ道にいる魚なのかもしれませんね。
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スカーレットジェム
山口:次は……うん、スカーレットジェムなんてどうでしょうか。
板近:いいですね!
山口:2cmほどであるのに主役感があるという稀有な魚で。
板近:ありますね、主役感。
山口:シクリッド的といえばいいのかな。テトラのように多数を群れにして飼う魚ではなくて少数をじっくりと飼うという。
板近:アクアライフブログフォトコンテストでも、スカーレットジェムの主役感あふれる作品がありましたね。
山口:ありましたね。スカーレットジェムの登場まで、美魚という括りで主役感のある魚、それでいて人気のある魚といえば、アピストグラマが最小の部類であったと思うんですね。
板近:スカーレットジェムに比べると大きいですよね。
山口:そうなんです。スカーレットジェムの登場で「主役感のある小型美魚」のサイズ感が一気に小さくなった。そんなエポックメーキングな魚であると私は思うんですね。アピストと比べれば体長で半分程度ですから。
板近:たしかに。
山口:アクアリウムが小型化していく中で、この魚の登場はファンも喜んだのではないかと思います。私も「すごい魚が来た」と思いました。あのサイズではっきりと赤みがわかり、しかも水槽の主役のような振る舞いをする。
板近:模様も可愛いんですよね。
山口:1990年代の終わり頃からインド便の新着が増えていって。その流れでいえば、スカーレットジェムの登場はとどめという感があった。最後の大物であったという気がします。体は小さいですが(笑)。
板近:(笑)。スカーレットジェムは、このブログでも登場回数が多い魚ですよね。そのあたりからも、存在感の強さが感じられます。
山口:許諾を得ていないので名前は伏せますが、月刊アクアライフを愛読していただいている有名な作家さんにも「すごい魚がきたよね」と当時は言われました。と、話していたらまた飼いたくなってきました(笑)。
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ミクロラスボラ・ハナビ
板近:ではお次は「小さな小型魚」の流れから。ミクロラスボラ・ハナビどうでしょうか。
山口:それ、私も考えていました。
板近:今はミクロラスボラじゃないんですよね。
山口:今はダニオ属かな。そんな感じでこの魚は、名前がいろいろあるのでややこしいですが、入荷当初はミクロラスボラ・ハナビという流通名で、今もその名前の通りがいいと思いますよ。
板近:このあたりはちょっとややこしい話なので、興味のある方はこのブログの過去の記事を見てもらうといいかもしれませんね。ミクロラスボラ・ハナビの名前について書いてありますので。
山口:ハナビの魅力についても書かれているので、ぜひ。
板近:では今回は、あの記事に書かれていないことを話すといいですかね。
山口:1990年台から徐々にミャンマーの魚が増えてきて。この魚の登場は近縁のエリスロミクロンの後だった。
板近:そうなんですね。
山口:「ハナビの名前」については面白い話があって。海外の雑誌や書籍、いわゆる洋書でこの魚を紹介するときにも「HANABI」という名前をあてていたんですよね。
板近:なんでミャンマーの魚が、外国の雑誌でもHANABIと紹介されていたんでしょうか。
山口:多分ですが……当時ミャンマーの魚を輸入していたのが、日本ほか限られた国だったんじゃないかな。
板近:はい。
山口:それで、日本が世界に先駆けてハナビとして紹介して、それが他の国でも使われるようになった。そんな流れであったと思います。
板近:さすが山口さん、出てくる話が深いです。
山口:記憶頼りだし、そうだったよな……程度の話ですよ。
板近:とはいえ、面白いですね。
山口:裏を取ればいいんでしょうけれど。今日みたいなお題に合った魚を選出する回はスピード感を大事にしたいから、話を止めて調べものをするのも、ちょっと違うと思いますし(笑)。
板近:(笑)
山口:もちろん、裏を取るべきところではとってますよ。いつもスピード感重視なわけではありません(笑)。
板近:はい(笑)。
山口:気になる人はご自身でお調べください。
板近:そういうきっかけになればいいですね。
バルーンプリステラ
山口:次は、バルーンプリステラはどうでしょう。
板近:今日の山口さんはバルーン推しですね。
山口:そういえばそうかも。人気というと、この辺りは外せないからなぁ。
板近:なるほどです。
山口:バルーンプリステラは2000年台の中後半あたりに登場したのだと記憶しています。
板近:バルーン体型の魚はいろいろいますもんね。
山口:ええ。2000年代以降の魚であると私としては新しい魚という印象になるのだけれど……もう登場から10年以上は経っているので、世間的には「普通にいる魚」になっているのだとも思います。
板近:山口さん的に印象深い魚でもあるんですね。
山口:バルーンプリステラは、テトラ類のバルーンの先駆けではないかな? そういった意味でも印象に残っているんですね。南米の魚が東南アジアで養殖されてバルーンになったというのも面白い。
板近:東南アジアで生まれたんですね。
山口:ええ。泳ぎ方も独特ですよね。ひょこひょこ泳ぐというか。そういうところも可愛くて、人気になったんだと思います。
板近:クーリーローチのところでも話しましたが、バルーンプリステラも好みの分かれ道になりうる魚かもですね。
山口:かもしれませんね。
ゴールデンハニードワーフグラミー
板近:ではでは……ゴールデンハニードワーフグラミーどうでしょう。根強い人気があるなぁと思うんですよね。
山口:いいですね。これも主役感がある。
板近:あの目の覚めるような黄色もいいんですよね。
山口:可愛いですよね、私も好きな魚です。
板近:可愛いという言葉が似合う魚ですよね。そういえば、ゴールデンハニードワーフグラミーは、略してGHDなんて呼ばれていますよね。
山口:その略は知らなかったな。外部メモリーみたいですね。32GBHDとか。
板近:(笑)
山口:字面が似てるなぁと(笑)。
板近:ゴールデンハニードワーフグラミーは、アクアリウムをやっていない人にも人気が出そうですよね。癒やされると思う。口から水鉄砲を飛ばしていたりする動画なんて最高ですよ。
ベタ
山口:人気というお題では、ちょっと小型魚としては大きいけれどベタは外せないかな。
板近:外せないですね。
山口:ヒレの大きなベタは小型というには大きく見えるかもしれないけれど、プラカットあたりは見た目にも小さいと思うんですよね。
板近:たしかに、ベタは今ジャイアントもいますから、全てを含んで「小型」とは言いにくいかもですね。
山口:ジャイアントなど一部を除けばそこまで大きくなる魚ではないし、今日のお題からはそう外れていないですかね。
板近:そう思います。本当に大人気の魚ですし。
山口:私自身、ベタは今のブームに繋がるムーブメントを身近で感じていたので、思い入れもあります。以前よりベタに詳しい方々とお仕事もさせていただきましたし。
板近:少し前の月刊アクアライフのベタ特集も山口さんが担当されていましたもんね。
山口:けっこう早い段階から盛り上がりは体感していたし、それを掴もうともしていた。ベタ関連の連載もずいぶん前から立ち上げたり……と、思い出話ばかりしてしまいましたが、本当にいい魚だと思いますよ。
板近:今やベタだけで一大ジャンルですよね。
山口:それだけの魅力がありますからね。そろそろ数も挙がってきたし、次でラストどうですか。
板近:承知いたしました。
山口:ではでは。お願いいたします!
オトシンクルス
板近:オトシンクルスどうですか? 個人的に今日のお題で絶対挙げたい魚でもあるのですが。
山口:いいですね。たしかに最近は人気もあるし。
板近:最初はコケ対策として飼う人も多いかもしれないけど、飼っているうちに素晴らしい魅力があることに気がついたという人も多いと思うんですよね。
山口:オトシンクルスが月刊アクアライフで特集を組めるくらいメジャーになった、そのことに私もびっくりしています。以前は小特集が精一杯だったけれど。
板近:特集は2022年4月号ですね。
山口:そうそう。私はオトシンを追っかけてはいなかったけれど、山田(月刊アクアライフ編集部員)が好きだったんだよな。
板近:いい魚ですよね。見ていると楽しいし、結構動くし、またヒレの使い方がよくて。
山口:マットな色彩も今時というか。オトシンが受ける世の中なんだな……としみじみ思ったりしました。
板近:写真で撮って大きく観察すると、またいいんですよね。
山口:なんにせよ私にとっては意外な魚が人気になった。特集を張れる魚になるとは思っていなかったんです。
板近:そういう魚なんですね。
山口:もちろん今はオトシンという趣味の世界観は理解しているつもりですし、面白い魚だとは思いますけれど。
板近:私はどちらかいうと、子どもの頃にそういう魚を好きになって今にいたるところがあるので、オトシンクルスは私の好みを形作った魚の一つと言えるのかもしれません。
山口:板近さんは好きそうですよね。ただ、アクア全体で見ればオトシンは基本、隠蔽的というか……そういうキャラでもあるじゃないですか。
板近:ええ、それもわかります。
山口:そうした魚の人気が出てスポットが当たる。熱帯魚文化もどんどん成熟しいくのだな……そんなふうにも思いますよ。
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人気となるだけの、魅力
板近:今日は人気の小型熱帯魚というお題でしたが、どうでしたでしょうか。
山口:面白かったですよ。自分の感覚を確認できた部分もあり、板近さんの感覚を知ったこともあり。またこれで、一つ感性が豊かになった気がします(笑)。
板近:私もです。
山口:本当に今はたくさんの小型魚がいるから、人気という括りでもけっこう悩みました。公表されている統計はないし、何を持って人気とするのか……経験則がベースになり、そう言った意味では偏りもあろうかと思います。
板近:人気と一言に言ってもいろいろなタイプの人気がありますもんね。たとえば今日出たパラドクスフィッシュだって「一部では大人気」であると思いますし。
山口:熱いファンがいる分野はありますよね。マイナーでも。
板近:ありますよね。
山口:板近さんは、今日を振り返ってどうですか。
板近:やはり人気の魚には、人気となる理由、つまりはそのような魅力があるんだなと思います。もちろんそれは、マイナーな魚に魅力がないというわけではなく、人気も魚の魅力のあり方の一つの形というか。
山口:ですね。
板近:あと、今日みたいに「この魚はなんで人気なんだろう」と考えることって、とても素敵なことなのかもしれませんね。実際すごく楽しかったですし。
山口:今日も、挙げるたびに「いい魚だなぁ」と思える選出回になりましたね。
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